フラれた俺が完璧美少女(笑)の後輩と付き合うまでの話

砂糖水

第1話 告白した相手のキスシーンを見た俺はどうしたらいい?

 単刀直入に言う。今俺はどんな気持ちでこの光景を見ればいいんだ。

 俺、倉町晴空くらまちそらは先日告白した。相手はと言うと幼稚園から付き合いのある。幼なじみである。宇和島菜月うわじまなつきにだ。


 返事は『考えるから少し待ってて』と言うもの事だった。

 ただ、その翌日つまり現在。俺は何故か彼女と、あれはバスケ部のエースって言われてる名前は忘れた。その人とキスをしている所を見てしまった。


 場所は俺の帰り道がある。駅前だ。俺はキープされてたという事ですかね?

 いや、彼氏がいるならキープと違うのか?

 分からないが、問題は何故、彼氏がいながら俺の告白を断らないのだろう。普通は彼氏がいるなら断る

 それなのに、断らない何か理由でもあるのか


 まぁ、いいかフラれた事に変わりはない。

 俺は顔を隠しながら電車に乗り、帰路を辿った。そして、俺は家に帰りベッドに倒れ、スマホを出し連絡アプリを開く。そこに書いてある菜月と登録してある幼なじみに向け『あの時の告白は無し』そう送った。


 俺の、心境はグチャグチャだった。

 俺は、思ったより彼女の事が好きだったみたいだ。俺は彼女の事を中学に上がった頃から意識し始めていた。その時は女らしくなった菜月の事を性的に気になっているだけそう思っていたが彼女ともっと近くにいたい。彼女の中で一番になりたい。など、複雑な心境に陥った。彼女の事を考えるだけで爆発しそうだった。俺はそれを恋だと知った。そして、その恋は爆裂した。

 今、俺の心は言葉に言い表せない様な複雑。許せないと言う気持ちや、彼氏いたのかよと言う気持ち、でもまだ好きー!と言う気持ちで複雑に絡み合っていた。


 ただ、その中でも女怖いと言う気持ちが爆発的に膨れ上がっていった。

 まぁ、当然の事だろう。中学から高校2年になる現在まで好きだった。今もまだ好きだと思うが、その中で告白すると言う経験。


 そして、フラれると言う事は辛いの事そう知っていた。それを、キスシーンを見せられて爆散は流石に俺の中での人生で一番辛い出来事だった。

 女は怖いとは聞いていたがこれ程とは思いも寄らなかった。


 すると、携帯のバイブがなる。『急にどうしたの?』俺はそれを無視した。

 そして、その後は俺は死んだ様に寝た。

 その翌日菜月からの連絡は10件くらいあった。

 ブロックしようかは迷ったが辞めておいた。これでも幼なじみだし。


 そして、俺はおもむろにスマホの通知を見る。2人の友人と合わせて200件位溜まっていた。それ以外でもクラスのグループにも50件程


 何事かと思い。連絡をよむ。

 そして、その連絡と見た後、時計を見る。

 完璧に遅刻していた。


「萎えたは寝よ」


 そう一言、そして友人にも『萎えたから寝るわ』と連絡して俺は2度寝を始めた。


 起きたのは昼過ぎだった。

 俺は憂鬱になりながら、現実逃避したい現状を見る。

 菜月の事だ。菜月からの返信を俺は恐る恐る開くそこには『急にどうしたの』その1分後『まさか、見てたの』その3分後『ごめんなさい』ここから先は謝罪のみ


 俺の頭昨日と比べてクリアになっていた。

 あわよくば昨日は夢であってくれと言う現実逃避をしていたが、寝坊などで色々とごっちゃになりまた寝て何とか整理出来た。

 菜月はアプリでは『関係性を壊したくなかったから返事を保留にした。』そう言っていた。


 まぁ、確かに関係性は......別に壊れはしないそう思った。

 ただ、普通にただの幼なじみとして戻るだけだ。初めは辛いだろうが

 むしろあの現場を見てしまった以上関係性はより悪くなるだろう。

 見られないと思っていたのだろう。見てしまった以上仕方ない。


 別に絶望は無い。屋上からダイブして死んでやる。とは思ってない。

 昨日は死にたいと言う事を考えたが思ったよりかは、寝て頭が整理したのだろう底まで今は辛くないし。フラれたなら仕方ないと思っていた。

 まぁ、これからどんな顔して菜月に会えばいいかは分からないが今日休んだ原因もそれが原因だ。遅刻したからどうでも良くなったと言う感情もあるが


 少なからずは思う所もある。告白して付き合う幼なじみが全てではない

 それに10年以上付き合いがある。菜月が関係性について敏感なのも知っている。


 よく、メンタルが強いや幼なじみにだけ甘くねそう言われた事があったが確かにそうかも知れない。

 そんなことを考えながら俺は3度目の眠りについた。


 *********************


《菜月視点》


 私は現在凄く焦っている。

 理由は、ある幼なじみに私が彼氏がいるとバレたことだ。

 私は先日、その幼なじみに告白された。初めは断るつもりだった。当たり前だ彼氏がいるからだ。


 ただ、ふと思ってしまった。

 このまま幼なじみの告白を断ってしまえば彼との関係性が無くなってしまうのでは無いかと

 私は中学2年のある事件を切っ掛けに人との関係性を過剰に気にするようになった。


 そして、私は気づいたらその告白を保留にしてしまった。彼が更に傷つく事を分かって起きながら


 そして、現在に至る。彼からの連絡には『あの時の告白は無しで』何かあったに違いないそう思った。

 いやむしろ気づくべきだった。私が彼氏と会っていたのは幼なじみの帰路だ。

 私の後悔はもう遅く。連絡は無視された。

 そして、次の日彼は学校には来なかった。

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