古びた家

環流 虹向

第1話

都会から若干離れたところにある、家。


少し古臭く周りの家と浮いている見た目。

今時なかなかない木で出来ている一軒家で

玄関の前に少し庭があり、道路に面しているところにコンクリート出できたちょっとした塀と扉がついている。


その中に2人の女が住んでいた。


この2人はこの家を使って金を稼いでいる。

自らの体を使って、男性を悦ばせること。


女の1人は痩せ型で身長は低めの可愛い系のリコ。

もう1人はグラマラスで長身の綺麗系のユミ。


2人は元々友人でお金がないということで

ユミの親が残してくれたこの家に2人で住むことになった。


古い家だがあるだけマシだ。


今日も日が暮れて、お客が来てもいいように準備をする。


お客が来るのは仕事終わりや飲み終わりの夜から朝方にかけてのんびり待つ。

意外と知れ渡っているのか1日に一人は来るのである程度お金が入る。


夜が耽ってきて深夜になりかける。

2人でダラダラとその日を過ごす。


「今日もしかしたら来ない?」


「かも。まあそんな日もあるよね。」


「うわぁ、新作のコスメ買いたかったのにー。」


何も生まれない会話をする。

毎日そんな過ごし方をしているが、

それでもなんだかんだ楽しい。


「こんばんわー。」


あ、


「あ!来たじゃん!」


「だね、私出るわ。」


起き上がり、玄関に向かう。

ドアのすりガラスから人影が見える。


「はーい。」


ガラガラと玄関の扉を開ける。


開けると男性が2人スーツ姿で立っている。


「すみません、今日入れますか?」


「はい!どうぞどうぞー♡」


20代後半で若干イケメン、目の前に立ってた男性タイプだわ。


「こんばんわー♡」


リコが後ろから来た。

リコも面食いなので今日は機嫌がいい。


リコが部屋に案内し、ユミは男性たちの靴を揃えて後から部屋に向かう。


3人こたつの中で暖まっている。

ユミも入りプランの紙を見せる。


これから夜は長くなるぞー♡

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