歪み、曇天

吐きそうの言葉に尽きる


煙の世界はジメジメと身体にはりつく


見上げれば見慣れた青はなく


灰の混ざった白々しさが広がっている


お前も私を笑うのか


見えるんだ、わかってる


空が歪んで世界が廻る


それはメリーゴーランドを思い出す


蹈鞴を踏んで身を投げる


刹那の光に目が廻る


アスファルトが背にくっつき、匂いが近くなる


途端にアスファルトの色は変わる


大粒の水、水、水、


ぐちゃぐちゃになった世界は身体を這って離れない


視界も世界も何もかも


歪み過ぎて何も見えない


白々しいその表情しか、私には見えない

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る