アイリスのお仕事
ネオン
怪しい広告
〈なんでもや アイリス〉
アナタに憎い相手、復讐したい相手はいませんか?
消えて欲しい人がいるけれど自分ではどうしようも無い、と思っている人はいますか?
そんなアナタの願いを なんでもや アイリス は叶えます!
対価は依頼内容次第です
対価を支払ってでも願いを叶えたい人はこの下にご自身のお名前(本名なら下の名前だけでOK)、相手の名前(本名分からなくてもアナタが知っている名前でOK)、理由を伺いにお宅を訪ねたいので都合のいい日時をお書きください。
依頼主 名前
相手 名前
お宅を訪ねて良い日時
最後に確認のために、本当に依頼する場合は依頼する、の方に丸をしてください。
本当に依頼しますか? する・しない
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大学から家に帰ると、なんでもや アイリスというところの広告が入っていた。
憎い相手という文言が目に止まったため、一通り目を通してみた。
馬鹿馬鹿しい、と普段の自分ならすぐにゴミ箱に捨てるが、今はこんな得体の知れない怪しい広告にでも縋りたい気分だ。
私は先週彼氏に振られた。いや、捨てられたと言った方が正しいかも知れない。
なんで、どうして、あんなに耐えたのに、どれだけアナタに殴られても、蹴られても、罵声を浴びせられても、耐えたのに。耐えれば優しいアナタが戻ってきてくれたから。私が別れようって言ったらキレたくせに。なのに、好きな奴が出来たから別れようって?意味わからない。私はアナタのことがスキだから今まで耐えていたのに…
別れたばかりの時はそんな事を思っていた。
けれど、別れてから1週間経った今は、あんな男とは別れて正解だったと思っている。
それと同時に、だんだんアイツに対する怒り、憎しみが湧いてきた。
しかし、私にはアイツが怖くて何も出来ない。だから、忘れようとしていた。
アイツに対する恨みはこのまま見ないふりを続けるしか無いと思っていた。
しかし、この広告を見て、もしかしたらアイツに復讐できるかも知れないという淡い期待を抱いた。
だから、ペンを取り出して空欄に必要事項を全て記入した。
こんな怪しい広告は信用出来ないから半信半疑で。
「本当に復讐してくれたらいいな…」
そう思いつつ、依頼する、の方に丸をつけた。
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