第156話 マリーゴールド ⚘




 幼い子どもが花の絵を描くと、口がはみ出そうな笑顔に描くでしょう。(´▽`*)


 あたしたちって、あんな感じに見られることが多いのよね。苦しみとか辛さとかにはまったく無縁でしょ? いつも楽しいことばっかりでいいな……みたいな。


 それに、女の人って「楚々とした野の花が好きなの」って言う人が多いし。

 ということは、あたしたち、好かれていないんだなと思ってしまうのよね。

 

      *

 

 でもね、太陽と同じ色で咲きつづけるのって、けっこうしんどいものなのよ。


 たまには、ああ疲れたなと思っても、「マリーゴールドは強い」というイメージを裏切れないから、決して萎れて見えないようにがんばっているのよ、これでも。


 え、あたしたちの根に防虫効果があるって知っててくださった? うれしいわ。

 そう、これでも尽くしているつもりなのよ、世のため花のためなあんちゃって。


 とにかく、派手とか目立ち過ぎとか見た目だけで決めつけずに、夏の花壇になくてはならない花として温かく見守ってくださると、とてもうれしかったりします。

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