　３人の小学生を抱えたシングルマザーの長男・トムヤムクンは、学校が終わると家の手伝いを済ませたあと、日本のプロ選手に就いてサッカーを習っています。⚽

　日本のボランティア団体が全面的に支援してくれているので、ボールもウェアもスニーカーも無料で提供してもらえますし、なにより先生役の選手が熱心なので、トムヤムクンらサッカー大好き少年たちは、めきめき上達していきました。(^^♪

　　　　　　　　　　　　　　　　🌴

　でも、もう少しで全国試合に出場できそうというところで、思ってもみなかったアクシデントが待ち受けていました。原因不明の感染症によるパンデミック。(;_;)

　広場へ集まっての練習は政府や自治体から禁じられてしまいましたし、先生役の選手も感染がおさまるまで日本へ帰ることになり、少年たちは涙で見送りました。

　けれど、世界各国の感染者は増える一方で、先の見通しが立たないと大人たちは嘆いています。サッカー少年たちにとっても張り合いのない日々がつづきました。

　　　　　　　　　　　　　　　　🍃

　そんなある日、隣家の畑仕事を手伝っていたトムヤンクンはふと思ったのです。

　サッカーのハイタッチを、ソーシャルディスタンスでやってみたらどうだろう。

　――エア・ハイタッチ！！！！　🎸

　翌日、さっそく試してみますと、最初は照れくさがっていた仲間たちも、マスクの顔をほころばせ「イエーイッ！♪」高々と手を挙げてくれるようになりました。

　ひとりの貧しいサッカー少年から生まれた「エア・ハイタッチ」はまたたく間に大人にも広がり、活気がなく、暗い雰囲気だったまちが一気に明るくなりました。

　感染症が退散したら、少年サッカーの再開も間もなくですよ～。(*´▽｀*)

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