キュクロプスの悩み
第7話魔王様の部下の眠れない日々
魔族は夜を中心に活動していたが魔王が勇者に倒され、次代の魔王になってから魔王城では規則正しい生活をおくっている。
魔王城の夜は静かっだった。
その日までは・・・。
窓がカタカタと揺れる。
魔王の部下の一人シルビアが暗い部屋で目を覚ます。
地べたをずるような足音が少しずつ近づいてくる。
「なに?」
恐怖にシルビアは枕を抱きかかえる。
部屋全体が揺れる。
!!
声にならない悲鳴をあげる。
昨日聞いた牛乳配達をした時のおじさんの話を思い出す。
とある国のとある町で片足が悪い男の子が友達と湖の水辺で遊んでいると黒い手が伸びてきてその男の子を引き込んだ。湖近くに住んでいる家に片足を引きずるような音が聞こえてきた。そしてその音は段々ちかくなり玄関の扉をとんとんと叩く。扉の外では「ぼくとかわって~」と低い声が聞こえてくる。
そこの住人は怖くて扉を開けなかった。
次の朝、扉を開けてみると湖まで片足引きずった水の跡があったそうだ。
おじさんはどうだ「怖いだろー」とどや顔でシルビアに話したが「ぜんぜん」と答えた。おじさんはつまらなそうな顔した。。
心の中でシルビアは湖に引きずりこまれてもなんの問題もないもの~と考えていたのだ。
ごめんなさい。怖いよ。おじさん、実際は怖いよぉ。
さらに枕をぎゅっと抱えこんだ。
部屋全体がさらに激しく揺れ、棚にかざっていたものが次々と落ち始めた。
うがぐぅごごごと低い呻き声が聞こえてた。
一瞬、部屋の揺れが止まった。
そして再び激しく揺れ始めてどぼんと大きな物が水に入る音が聞こえた。
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