『ごき大将あめ』

やましん(テンパー)

『ごき大将あめ』


 あるひ、やましんさんは、ねこママの店で、カウンターにうつ伏せになっておりました…………


 まあ、いつもの、姿勢です。


 しかし、ママは、鋭いのです。……………


        😸



 『やましんさん、おちこんでにゃん?悪い夢でも、見たにゃん?』


 『あい。夢の中で、もと、部下や上司や奥さんから総攻撃にあってさ。』


 『でも、生きてるにゃんこ?』


 『まあね。またく。毎晩だからね。もう、4年、毎晩みたいに。』


 『よしよし。あめちゃん、あげましにゃん。よしよし。』


 『ども。…………きもちいいなあ。やわらか。………ぎゃあ、爪たてないで!』


 『あ、つい、にゃんこ。』


 『と、なんだいこれは、また、新商品かい?』


 『にゃん! 3種新発売。それは、はとさぶろあめ、で、こっちが、カージンゴあめ 。ほら!』



 『たしかに、はとさん、らしき物体が中にあるな。』 

   

 『しかも、にゃん?はい、どこを切ってもはとさぶろ、ここで折ってもはとさぶろ。にゃん?』


 『そりゃ、きんたろあめだろ。』


 『ヒントにはしましたにゃん。いっぽん、10ドリム、安い❗』


 『なんか、まえに、似たようなのがあった。』


 『あれは、生産中止にゃん。こんどは、《不思議が池お気楽饅頭本舗》の製造にゃん。』


 『え、そりゃ、本格的な。それで、10ドリム?』


 『幸子さんの後押しにゃんこ。』


 『ああ、幸子さんかあ。』


 『で、これが、大人気の、ごき大将あめ。』


 『ぎゅあ〰️〰️。わ、わ、なんか、不気味といいますか、確かに、ごきさんだなあ。』


 『にゃんこ。ほら、どこで切ってもごき大将、なめてもなめても、ごき大将。にゃん。』


 『うあ〰️〰️〰️。ママ、これ、売れるの?』


 『だから、大人気なんだにゃん。ごき軍団が休み時間になったら、大挙して列をなして、買いに来るにゃん。もうすぐ、時間になるにゃん。』


 『はやあ〰️〰️〰️。あ、ママ、3本ください。今日は、気分悪いから、かえって寝る。』


 『お大事に、まいどお。発売記念ばっく付き

にゃんこ。またどうぞ、にゃん。』


 

  ・・・・・・・・・・・・・・👻



 『いやあ、危ない危ない。囲まれたら、なかなか、帰してくれないからな。』


 やましんさんは、なぜか、ごき軍団の人気者なのです。


 サインを求めるごきも多いので、ママの店には、専用の色紙があるくらいだから。


 みれば、小さな可愛い袋に、これまた、小さなあめなのです。


 店にいるときは、体のサイズが違っているから、大きくみえるのであります。



 でも、やましんさんは、ほんとに、疲れたので、寝てしまいました。


 またまた、怖い夢だったのです。


 で、夜中になってから、なんだか、あたりが、やたら、ざわざわする。


 気がついたら、ふとんの周囲には、ごきたちがずらっと並んでいました。


 手(?)には、特製色紙が、握られていたのです。


         🍭



 ねこママが、アメの景品にしたらしい。



             🍬🍬🍬

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『ごき大将あめ』 やましん(テンパー) @yamashin-2

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