15センチメートル、その向こう側

満つる

ミフユへ


ミフユへ


知っての通り、ルカのこと、私、大好きなんだけれど、今日だけはわざと離れていようと思う。

ルカのために。

誰かさんのために。

そして、自分自身のために。


別にね、ルカと私、いわゆる”○○友達”のつもりはないし、

言うほどいつも一緒でもないよね? 

そもそもルカにはミフユ、あなたがいるんだし。

それでも今日だけは、なるたけルカがひとりでいるように仕向けちゃおうと思うんだ(もしも他の誰かがルカにくっついてきたら私が引き離しちゃうつもり)。


え? そんなことする必要なんてない、って?

かえってルカが嫌がると思う、って?

うん。それも知ってる。

でもね、知ってて、分かってて、それでもそうしようと思うんだ、私。

半分は友情、残り半分は……、

何だろう、それは聞かないで。

自分でも分からないし、分からないままがいいと思ってるから。


そうだな、私たち”○○友達”ではなくて、強いて言うなら

今となっては”ミフユ友達”、かなあ。

あ、照れてるね? ふふん。ザマアミロ。もっと照れさせてやる。

それくらいのイジワル、今日のきみにしたってバチは当たらないはずだ。

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