難のある親友ヒロインと5分岐 第28話

 創作物のなか限定で、人気のキャラクター性ばかりを集めて小説にするなら、ジャンルは何にすれば良いだろう?

 主人公「記憶喪失」

 親友「重い過去を持つ殺人鬼」「何でも屋情報屋」

 ヒロイン「暴力的」「感情が希薄」「悪女」「重いほど愛してくれる」


 ↓思いつく限りの展開

 ラブコメ/ギャグよりのサスペンス(恋愛要素あり)/シリアスサスペンス/サイコスリラー/セカイ系


 ラブコメだった場合

 主人公が目覚めると、高校2年。

 彼は、中学の卒業式までしか覚えていない。

 登校すると、キャラの濃い友人。全員が、秘密を話すほど、心を開いている。

 日記には、性別不明の恋人の存在。

 自分は、誰かと付き合っていたらしい。

 いちゃいちゃしたいけど、できない生活が始まった。


 ギャグよりのサスペンス(恋愛要素あり)

 殺人鬼が、どうしようもなかった犯行理由と禊の回を、シリアスにやる。

 次の章で、シリアスムードだったことを激しくからかうギャグ回があり、はちゃめちゃ騒動の後、暴力ヒロインが、殺人鬼の被害者の娘であったけれど赦す、と意味深に呟く。



 シリアスサスペンス

 親友の情報屋が、真偽不明の情報を吹き込んでくる。

 ヒロインにも吹き込まれ、ヤンデレは主人公の監禁を図る。

 全員、疑心暗鬼。

 情報屋の目的は、不明。親友なのに。

 主人公は、記憶喪失の原因を明かすことを目指す。

 勝利条件は、全員生存していること。


 サイコスリラー

 記憶喪失を、情報屋と感情希薄ヒロインが見破ってくる。

 原因として、情報屋は内部犯による服薬を、感情希薄は外部組織による外傷を、示唆してくる。

 見知らぬ親友たちとヒロインたちに疲れる日常で、街では「殺人を犯すと記憶喪失になる」、奇妙な現象が発生し始めた…。


 セカイ系

 悪女が「内緒で教えたいことがある」と言い、2人で出かける。

 奥多摩の地下深く、苔むした銀色の水力廻転機械とプラスチックの回転ドア。

「世界は終わる。」

 苔には記憶にない自分と、親友たちヒロインたちの筆跡で記されていた。

 その真意は?

 主人公は、回転ドアを廻転させた。



 5つの世界はどれも同じ関係性、同じ人間で構築されている。

 けれど少しだけそれぞれの気持ちが違って、5つの並行世界に分岐してしまった。

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