ギャップ萌えの文化ギャップ壁 第14話

 騎士団団長かつ由緒正しい家系の男、異世界転生者が発した「オンオフのギャップ萌え」という概念に困惑する。

 つまり、家ではだらだらゴロゴロしてて、甲冑どころか服すらまともに着てない、男らしさのかけらもない、このオフと、オンの騎士団の格好の違いこそがそそると?

 どういう…ことだ…。


 現代日本よりもずっと精悍さを求められる世界で、最も栄える国の責任ある立場の彼。

 呪術かと思えるほど、家でなまけることをやめられない私を、それでも良いと仰られるので? 「それが良い」? 転生者殿はこれだから!

 真の自分を認められた喜びに泣く彼だが、単に文化の違いである。


 喜ばれるほど特別なことと、転生者は理解できず、騎士団団長以外にも同様の言動をし、騎士団団長は、より困惑する。

 私は彼の者にとって、特別ではなかったのか?「特別に認められた」のでは?なぜ、皆を認める。許せない。最初は俺だけだった。俺だけにしろ。


 文化の違いが最大の敵な異世界物語。

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