3月7日

 良くないこと。身体に良くないこと。わかる。感覚がある。それでも今これをやることが良いのだと。

 やるべきことはわかる。やりたいこともわかる。それならやりたいことを優先してもおかしくないでしょう。やるべきことはやらなければいけないことではないから。

 やる必要のあることがある。それの準備のためにやりたいことがある。やりたいことはやる必要のあることよりも先が良い。

 やる必要のあることをやらないのはとても良くないこと。


 ねえ、どうして離れていくの。

 答えられない。

 じゃあ、あなたのため? それとも私のため?

 それも。

 じゃあ、何か言えることはある。

 何も。

 それなら、そこまででいいわ。もう、いい。……他の言葉もいらない。


 ぼろぼろと、崩れていく。そんなことがあるだろうか。目の前の光景を疑う。けれど自分の頭はそれを連続したものだと、日常と連続したものだと言ってくる。そんなはずはない、否定する。けれどそれなら自分が自分でなくなるかもしれない。

 どちらを取るのか。どちらを取ってもその先は良いものではないだろう。

 人間が、今そこで動いて、話していた人間が、ぼろぼろと崩れていく。否定したい。否定できない。

 じゃあどうすればいいのか。目を逸らして脇道に逸れる。生きていく。そのまま何もなかったように生きていく。それはできることなのか。


 文句はいくつも言った。けれど普通は私も原因の一端である。普通に考えれば。

 仕組みを知らない。それがどう動くのかを知らない。だからもしかしたら私のせいでおかしくなるのかもしれない。私の行動のせいで。

 わからないことを憶測であれこれ言ってもしょうがない。わからないことはわからないこととして認識しておけばいい。


 やりたいゲームが増え続けている。何もできない。

 やる気力がない。やる容量がない。やる金がない。

 じゃあ何ならあるのか。何もないのかもしれない。


 ぱきっ、音がする。家、何もない。

 何の音か。わからない。上の方。


 何かを楽しめる。まだ大丈夫。


 古参面をする。できる。多分。それだけなら、できる。それ以外は何もない。

 けれどそれに縋りたいわけではない。

 私の考えていることはわからない。何がしたいのかわからない。なんとなく最初の衝動だけがある。


 私は雑で、丁寧には生きられない。それでいい。それでも問題ない。当たり前だ。

 潔癖症になったら生きていられないだろうくらいには雑だ。けれど人に聞けば私は既に潔癖症だと言われるかもしれない。自覚が全くないわけじゃない。けれどそれでも違うのだと言わなければ立ち行けない。


 何もできないくらいに気力がないときというのはある。生きるためのことをしたくないとき。けれど死ぬために積極的に動くことすらできないとき。そういう時に餓死を選びたくなる。けれど気力がない状態はそんなに何日も続かないから成功しない。もし少しでも気力が戻ってきたら私は首に関する死因で死にたいことを思い出してしまう。

 必要なものが足りない。


 憧れの死因はいくつもあるのに人は一回しか死ねない。それならその中で一番やりたい方法で死ぬしかないじゃないか。それならどれが一番か決めなければいけない。

 考えることは大変だ。時間は有限だから。だって病死や事故死をする前にやらなければいけないのだから。


 やりたいことは一つある。けれどそれは本当にやりたいことなのか。いや、やらずに済むならその方がいい。やらずに結果が同じならば。

 ただ欲しいものがある、それだけなのに。


 桜餅のにおいがする。桜餅は食べた、昨日。

 どうしてこんなににおいが強いのだろう。手についたにおいがとれない。手が鼻の近くに行ったときだけにおいがするからほかの場所についているということはない。

 手は洗った。何回かはわからない。


 私にとってそれは重要事項だけれど、他の人にとってもそうであるというわけではないことはわかっている。


 私はそれを地獄とは呼ばない。

 ただそこにあるものだ。

 もちろん天国なんかではない。けれど地獄でもないだろう。

 そんなことを気にしていたとは知らなかった。けれど今書いてみたらなんだかすっきりした。気にしていたらしい。とても。

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