穢土の蛇
紡わかめ
第序話
蛇神の形を体に宿した、大きな蛇神である。
彼女は、崩壊した国の新たな神様として国を再び動かすために、八つの神通力を使って物語を紡いでいる。
物語性に満ちきった、非日常の世界。
この物語は、そんな非日常の再生記だ。
最盛期を迎えるための、記録である。
もっとも、この荒廃した世界では非日常を日常だと受け入れないといけない。
とてもとても残酷で、それ故に美しい世界。
彼女は、そんな世界で信仰を集める。信仰を集めるために人々を集める。
荒廃の際に失われた、人の営み、各地に散らばっていた文化。それらが消え去った今、新たな神様として笹丘捌緋は走っている。
うねりながら、真っ直ぐに。
例え自分が伝承だけの形のない存在となっても、それが本望だと笑えるように。
序章は幕を綴じる。だが何度でも言おう。
この物語は、残酷な記録である。
非日常に生まれた記録は、美しい物語となる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます