これは囚われの姫(予定)が死亡フラグを回避しようと頑張る物語
怠惰な猫
1章 転生とスライムダンジョン
プロローグ
「……知らない天井だ」
目が覚めたら、知らない天井が見えた。
毎朝見ているはずなのに、何故だろう。
「姫様、おはよう御座います」
考え込んでいる内に部屋の扉が開いて、私の専属メイドのリサが言った。
そうだ、私はフローラ・フォン・ナルラ、5歳。
ナルラ王国の姫だ。
「りさ、わたしね、へんなゆめをみたの!とらっくにひかれちゃうゆめ!それで、こうこうせいだったの!」
と、私が言う。
リサがキョトンとした顔をして、
「???とらっく…って何ですか?それに、こうこ…?ふふっ、寝ぼけてますね。お顔を洗う洗面器をお持ちいたしますので少し待っていて下さいね。」
と言って、部屋を出て行った。
あれ?トラックって何だろう。
私は…高校生?
日本?学校?プリン?
忘れていた記憶が頭をよぎる。大量に流れ込んでくる情報を処理することで脳がパンクしそうだ。
そんな中、私の最期もフラッシュバックする。
──もの凄い勢いで走ってくるトラック。それは狂ったように蛇行し、次々と人を轢き殺していく。学校の目の前にある交差点は、多くの生徒が利用する。生徒も沢山巻き込まれ、恐怖で動けなかった私も例外ではなく────死んだ
間違いない!
私は、前世の記憶を思い出してしまったのだ。
ただ……何か大事なことを忘れているような気がする。フローラ・フォン・ナルラ……ナルラ王国……姫………!?
そうだ!私は、前世の私がプレイしていたRPGゲームに出て来る魔王城の囚われの姫だ!
……あれ?でもストーリーでは囚われの姫は、勇者に助け出される前に死んでしまうって言う展開になっていたような気がする。
ひどい!毎日グーたら過ごして、食べては寝てを繰り返して一生を過ごしたいのに!!
私の最期がまたフラッシュバックする。
───私は恐怖で動けなかった、何も出来ずに死んだ
───でも、死ぬ事が分かっているこの世界なら、魔法やスキルなどがあるこの世界でなら……!
「わたしはぜったいにいきのびる!!!」
くっ、この身体じゃ締まらない……
と、とにかく私は絶対に生きてみせるーー!
姫は無事、死亡フラグを回避することが出来るのでしょうか。
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