復活への道

第1章 真の自由への道

1　これは、真の自由を求める人のための道です。

2　常に恐れのうちにあり、何かに束縛されている人のために備えられた道です。

3　真の自由とは、常に心安く、何ものにも縛られることなく生きられることです。

4　この道は、そのような平和と自由のうちに生きることを願う人のために備えられました。

5　この道はすでに備えられた道であって、新しい道ではありません。これまでも語られてきた道です。古くから預言者や覚者と呼ばれる方々によって語られてきました。

6　この方々は、存在の実相を覚知し、そこから宇宙の精神を感得し、これを言と業によって人々に伝えたのです。

7　それは例えば、智慧を伝える言葉であり、許しと分かち合いの業であり、そのほかにも様々な形を取りました。

8　しかし、その根底では一つのものが貫流していました。それが宇宙の精神（Spirit）です。

9　宇宙の精神とは、存在の実相の人格的表現です。すなわち、古来より「神」と称されてきた、大いなる「一つの」働きです。

10　この道は、先人に倣い、先人と共に、宇宙の精神をうちに迎えることで、新たに生まれる道です。

11　新たに生まれるとは、苦難に打ち倒された者が再び立ち上がる（anastasis）ということです。そして、先人の言と業を通して伝えられた宇宙の精神が復活する（anastasis）ということです。

12　宇宙の精神が私たちの内に復活する時、私たちは解放され、真の自由を享受し、また、ともに「神の子」である同胞たちと分かち合うことができます。

13　何故ならば、私たちの苦難は宇宙との分離に由来するからです。宇宙の精神が私たちのうちに復活することは、私たちが宇宙に復帰することであり、それは本来の関係性を回復するということであるのです。

14　それは、万事をあるがままに在らしめ、否定することのない「親なる」神の懐（ふところ）に帰り、その幼子（おさなご）として安らうことです。

15　先人たちは正しく私たちに先駆けて「神の子」に戻った人々です。それゆえに、私たちは「御子」と仰ぎます。また、私たちにこの道を顕示する「聖なる御使」とも仰ぎます。