扉を開くと 風が吹く 強い風が


うすむらさきのにおいが さわやかに 身体にまとわりつき 


私の髪まで 青へ あおへと染め上げられてゆくようだ


扉を閉める 


闇が訪れる 


星屑が まだらに私の周囲を散っている 


この闇にいつまでも 浸っていられたら楽なのだろうけれど 


私は風を受けて 扉を開けて 


みどりの草原がたゆたう 昼の青空の 


牛たちが 草をはむ 


あかるい 現実を 歩くことを選ぶのだ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る