第5話 教室で

 とりあえず私は、伊達眼鏡をかけて目の隈を隠し登校をした。


 勇人にそのことで、ほめられて少し喜んだ自分をいい加減にしろと思う。


 実際に勇人は愛を今日も見つめているし、愛は気づいているのかいないのか普段どおりに笑っている。


 ただ美夜子だけが、上の空で勇人を見つめ、みんなに突っ込まれ、こわばった笑みを返す。


 どこかやはりちぐはぐな一日だった。

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