地図外領域の冒険者

せは

第1章 ダンジョン編&大会編

第1話「帰還」

「やっと、やっと帰れるのか」

 

 久しぶりに親の顔が見れると思うと、自然と涙が流れてくる。

 苦節一ヶ月。

 俺は親や友人と一生の別れを覚悟していた。


 平和な故郷とは違う、凶暴な魔物モンスターや生物が生息する場所でのサバイバル生活。

 甘いものなんて久しく食べていない。

 デザートと言えば少しだけ甘い果実だけだ。


 料理といえば野草と肉の丸焼き。

 塩や胡椒なんて贅沢なものはなく、しょっぱい草を刻んで振りかけるなんてサバイバル料理だ。


 そんな生活も、もう終わる。

 日常から離れたからこそ、その尊さが分かった。

 そんな日常に戻れるのも、俺を支えてくれた仲間が居たからだ。


「二人共ありがとう。戻ってもよろしくな」


 後ろに振り返り、感謝の言葉を投げかける。

 俺の視線の先にいた二人の反応は、俺の想像とは違った。


 俺の背中を叩いて励ましてくれた男は気まずそうに後頭部をかく。

 生活力皆無の俺に様々な事を教えてくれて日常面で俺を支えてくれた娘は、薄く涙を流している。


「悪いな、陽清。俺たちは一緒に行けない」


 ◆


「それで高原陽清くん。何か思い出したかな?」


 ダンジョンと呼ばれる異空間がある。

 俺が行ったダンジョンは生還率100%を誇る所だった。


 そう、だった。過去形だ。

 最近小学生の林間学校の代わりにしようなんて提案されている様な場所なのに、数値が一時期変動してしまったのだ。

 今では99%。数日後に100%に戻るらしいが約一ヶ月の間減ってしまっていた。


「本当に何も覚えてないのかい?」


 なぜ俺がダンジョンについて考えていたのか。それは目の前にいる警官の話が関係している。

 季節は5月上旬。本当なら高校に行っているはずが、今いる場所は警察署だ。そして目の前にいるのは刑事。 


 安心できる部分がないので正直心臓がバクバク鳴ってる、冷や汗が止まらない。

 幸運なのは目の前にいる刑事さんが強面ではなく、爽やかイケメンな事だろう。

 現在、俺は警察署の個室の一つで俺は事情聴取をされていた。


 別に罪を犯して連行されたとかそういうのではない。

 ただ小学生でも帰ってこれるダンジョンで行方不明になっただけだ。


 ……全然だけじゃないな。


 小学生でも公園感覚で行くこともある場所で行方不明。

 それも一日や二日の話ではない。

 約一ヶ月。

 それが俺の行方不明期間だ。


「僕たちも君の足取りを追ってみたんだ」


 刑事さんは机においてあったファイルから数枚の紙を取り出すと机の上に並べていく。

 それは地図だ。

 僕が行方不明になったFランクダンジョン、【赤島】のだ。

 そしてそれには赤い線が引かれていた。


「この線は何ですか?」

「君の道のりだ。【ハウンズブル】に匂いを嗅がせて特定した」


 全然覚えてなかった。なんと言っても一ヶ月前に通った道だ。


「春休みを利用して君は初めて、ダンジョンに行く事にした。方針は出口まで真っ直ぐ行くこと。で合ってるよね?」


 流石刑事と言った所か。あの日の俺の方針を完璧に推理していた。

 刑事さんの言っている事は正しく、あの日俺は真っ直ぐダンジョンから帰ろうとしていた。


 あの程度のダンジョンになれば地図なんてネット上に公開されている。

 出口なんて運が良ければ頑張って5分でたどり着けるだろう。


 まぁ、俺は一ヶ月かかったんだけどな。


「しかし、君は道に迷ってしまった。地図に載ってない道があったせいだ」


 あのダンジョンは初心者が通う場所。

 小説や漫画は一巻が一番読まれているように、最も利用者が多い場所と行っても良いだろう。

 そんな場所なのに地図に載ってない場所があるなんて予想打にしていない。


 さらに先にある筈の道と勘違いして進んでしまった。

 刑事さんは出している地図の下に重ねてあった、最新版の地図を取り出す。


「そしてこの空洞に辿り着いた」


 地図上の赤い線は円形の場所で途切れていた。

 刑事さんはファイルから写真を数枚取り出す。

 それは俺の足取りが消えた空洞の写真だ。


 洞窟の中だと言うのに不思議と少し明るい広い場所だ。

 少なくとも、足取りが消えるような場所じゃない。


「ここで何があったんだい?」


 床が光ったんだ。

 彼らの知らない事実。

 床が光って、俺は廃村に飛ばされた。

 ドキドキして、ハラハラして、冒険の楽しさを知った尊い一ヶ月。忘れるはずもない体験だ。


「すいません、覚えてないです」


 しかし、俺は嘘をついた。


 ◆


 もしや事情聴取で嘘をついたから実質、犯罪者なのでは?

 ……怖いし考えないようにしよう。 


「随分早かったね」


 声をかけてきたのは友人、黒鉄真那だ。

 真那なんて名前で中性的な顔をしている美男子だ。身長がそこまで高くないこともあって女子に間違えられたことが数回あるらしいけど本当なのだろうか。


「真那か。どうしてここに」

「そりゃ君がダンジョンに行くなんて呑気な事言うからでしょ」


 呆れた様な物言い。しかし、こちらとしては反論したい。


「呑気じゃない。俺も秋月丸も気合充分。地図のwikiも見たし、ガイドブックも買った。準備万端だ」


 ダンジョンは環境やそこに住む生物などの総合的な危険度でA~Fのランク付けが行われている。


 今回俺が潜るのはEランクダンジョン。

 正直ガイドブックかwikiかどちらか見ておけば充分な場所だが、経験則(一回)からして二つ見ておいた俺は完璧と行っていいだろう。


「それで前回消えたのは誰だったっけ?」


 ジト目で見てくる真那の顔には心配が混じっていて、何も言い返せなくなってしまう。


「しかも今回潜るのはEランクなんでしょう? ワンランク危険度上がってるじゃん。今回の場所生存率99%だよ?」

「99.99%以上だ。つまりほぼ100%だよ」


 今回のEランクダンジョン【無鈍】の死亡例は1件だけ。

 しかも中に住む生命体、モンスターと呼ばれる奴らが直接的な死因ではない。


 山で転んで、頭をぶつけてそのまま死亡。

 こんなのダンジョンじゃなくても死んでしまう。


「ぜーったい、俺は行くからな。行きたいなら僕を倒すことだ! とか言っても行くからな」


 俺の意志が固いことが伝わったのだろう。 

 真那は溜め息をつくと俺の顔を見る。そして更に溜め息をついた。


「おい」

「分かったって。ただし、僕も着いていくからね」

「んー、まぁいいか」


 正直ソロで潜りたい気持ちもあるけれども、一ヶ月ぶりに親友と話せる機会も惜しい。 

 俺らはそれから【無鈍】ダンジョンへの入り口目指し移動を始めた。

 ダンジョンの入り口は基本的に冒険者ギルドが管理している。


 ギルドに登録し、冒険者カードを貰うことで俺たちは冒険者になれる。

 それで彼らの管理するダンジョンへ潜ることが許可されるのだ。


「Eランクダンジョンは入場制限がないとは言え、死亡例あるから気をつけないとね」

「ああ。俺が一番身に染みて理解してる」

「そうだよね」


「真那はカード持ってるのか?」

「持ってるよ。しかもEランク」

「え!? すご」


 冒険者にもランク付けがされている。ダンジョンと同じくA~Fで、俺は勿論Fランクだ。

 Eに上がるのは難しいことではないが、そもそも真那は俺が行方不明になる前は冒険者ではなかったはずだ。


「いつの間に」

「君を探すのにダンジョンに潜りまくったんだよ」

「……ありがとう」


 予想していなかった答えに涙が出そうだ。

 そうだよな、俺を探すなら消えたダンジョンを探すよな。


「別にいいって。僕が消えたら陽清も同じことしてくれるでしょ?」

「当たり前だろ」

「へへっ。あっ、ついたね」


 喋っているうちに冒険者ギルド【無鈍】支部に着いてしまった。

 特段特殊な建物という訳はない。大きさだけなら田舎の民家くらいの大きさだ。


 中に入ると流石Eランクダンジョンを管理している支部だ。人気が全くない。

 職員一人と初々しく緊張している中学生らしき少年がいるくらいだ。


 このダンジョンは入るのに職員と話す必要など無い。

 貴重品類をロッカーにしまい、準備完了だ。


 財布とかスマホは持っていても意味ないしな。

 時間は腕時計で見たほうが手間がかからないし、通信ができないのだからあまり持っていく意味がない。


 機械で開閉する様になっている扉は随分と無機質で、少し恐ろしい。

 端にある読み取り機に冒険者カードをかざした。


 入出管理をこれで行っているのだ。

 例えば骨折とかして動けない人が出たとかの不測の事態に備えるために、特別な申請がなければこのダンジョンでは8時間以上滞在するとギルド職員による探索が始まる。


 ピッと音を立てて無機質な扉が開いていく。

 奥に四畳半程度の空間が広がっており、その奥には門が鎮座していた。


 それが普通の門ではないのは一目で分かる。

 門と言えば中央が開く形を予想するだろうが、これは違う。中央部分が光っていいるのだ。

 直視できないほどの光量でもなく、淡く光るだけ。しかし、奥は見えない様になっている。

 端は石でできた柱となっていて、この部屋と併せて考えると少し異質だ。

 そんな門のある部屋に入って暫く待つと、真那がやって来た。


「確かダンジョンって一緒に入っても同じところに出るとは限らないんだっけ?」

「そう聞くな」


 ダンジョン内には門と繋がる入り口が複数ある。例えば【無鈍】の場合18のランダムな入り口に飛ばされるらしい。


「集合場所は中央の大樹でいいか?」

「わかりやすいしね」

「じゃあ先行ってるぞ」

「うん。じゃあまた後で」


 門に向けて一歩踏み出す。これでこの光に包まれるのは五度目だ。

 一回目は、Fランクランクダンジョンに入った時。


 二度目は俺の足取りが消えたあの空洞で。

 三度目は戻るため。


 そして四度目は、Fランクダンジョンの出口で。

 これで五度目。

 だからなのか。不思議と緊張はないまま俺は光に包まれた。



 気がついた時には、俺は草原の上に立っていた。

 ふと後ろを見る。門がある。


 しかしさっき潜った門のように中が光っている事なんて無い。

 空洞。奥の景色が見えている。


 俺は帰ってきたのだ。

 ダンジョンに。


 平和ボケした意識を切り替える。

 門の隣には石版が地面に刺さっていた。そこには『15』と文字が刻まれている。


「場所がわかるとか便利だな」


 そう言って隣を見る。

 誰もいなかった。

 真那がいると思っていた訳じゃない。


 ただこうやって真剣にダンジョン探索をする時、長らく隣に仲間がいたせいだ。

 寂しいなんて感情を抑え、自嘲した。

 そして胸にぶら下げているメダルを握る。


「出て来てくれ、秋月丸」


 握ったメダルが光りだす。そして光がビュンと移動し、いつの間にか地面に犬っぽい狼が現れた。

 【Bウルフ】というメダルキャラだ。

 これは言うならば種族名で、俺は秋月丸って名前で呼んでいる。


 白銀の毛と青い毛が綺麗な、とても勇敢な犬みたいな狼だ。

 彼らは番犬として良く飼われている。

 狼だけど番犬だ。


 ここがダンジョンでなければ俺は彼をモフりに行くだろう。

 だがココはダンジョン。俺も秋月丸も真剣モードで、そんな事をしたら叱られてしまう。


「ガウッ」


 久しぶりに暴れられると秋月丸は嬉しそうにその場を跳ねている。凄まじい運動能力だ。空中で一回転している。


「俺を守ってくれ」

「ガウッ」


 元気の良い返事だ。秋月丸が周りを警戒してくれているお陰で俺は安心して地図に集中できる。 

 バックから地図を取り出しこの場所の特定作業を進める。


 右を見れば山があり、左を見ると大樹。

 前には湖に、後ろには大きな壁。


 そして何より、門の隣の石版に刻まれた数字。

 ここ15番ゲートだ。

 前後左右見る必要なかったな。


 だが稀に石版が破壊されていることがあるので、こういった癖をつけておくのは大切らしい。

 

 『凄腕冒険者、道明寺紅蓮の冒険者の心得』に書いてあったから間違いない。


 集合場所は中央にある大樹。正直調べるまでもないが、ココから見えている右にある大樹がおそらく目的地だろうが、念の為に地図で確認する。


 間違い無さそうだ。

 この場所から大樹までの道のりも非常に楽。ただの草原を歩いているだけで済むらしい。


「行くか」

「ワウッ」


 ◆



 ダンジョンの中には様々な景色が広がっている。

 例えば火山。例えば雪山。例えば草原。


 十人十色なダンジョンがあるが、その中には共通して不思議な生命体がいる。

 いや、生命といってもいいかも分からない生き物たちだ。


 妖精であったり、自立する植物であったり、ロボットであったり。

 集合場所にいくまでに何度かモンスターをみた。


 不思議な奴らだ。

 ここがFランクだからこそ危険性はないが、どうやって行きているか不思議な奴らまでいる。


「おーい! 二人とも無事ーー!」


 大樹に近づくと、樹の下に一人と一匹がいるのが見える。

 一人は勿論、俺の親友の真那だ。

 手をブンブンと振って俺たちを出迎えてくれている。

 真那は少し誇らしげ隣にいる昆虫を紹介した。


「へへっ。僕の相棒の【ヴァレリー】だよ」


 【ヴァレリー】

 その姿を簡潔に表すなら巨大なクワガタだろう。

 赤黒い硬い甲殻を持ち、強靭な肉体を持っている。


 飛行も可能で、さらに地中に潜り移動することも可能。

 あの角でどうやって地中に潜るのか不思議なものだ。


 これらの能力が高く評価されていて、Dランク最高峰と言われることも多い優秀なキャラだ。


 メダルキャラっていうのは、メダルから出てくる使い魔のような物と言われている。

 例えば俺の相棒の秋月丸もメダルから出てきたメダルキャラだ。


 メダルキャラにもランクが付けられていて、【ヴァレリー】のランクはD。


 ランク制度好きすぎだろ。

 ダンジョン・冒険者・メダル。全てランク付けするなんて。


 冒険者はメダルキャラを召喚することにより、ダンジョンなどを探索するのだ。

 昆虫が苦手な人間もいるかも知れないが、ヴァレリーは男子小学生なんかにはとても人気が高い。

 正直に言おう。めちゃくちゃカッコいい。


「秋月丸久しぶり!」


 真那は秋月丸に近づき顔をワシャワシャする。

 秋月丸はそれに対し満更でも無さそうに笑顔になると彼の体にすり寄った。


 これがNTRという奴か。

 なんだアイツの表情。


 俺といるときは血が足りませんぜぇ! 兄貴ィ! 

 みたいな猟犬っぷりなのに、真那といるときはポメラニアンみたくなってるぞ。


「くすぐったいよぉ」


 しゃがんで対応する真那にじゃれつきはじめた。


「そろそろ真那から離れろ。あそこだったら鉄拳食らわせられるぞ」


 俺の言葉を聞き、体をビクリとさせると機敏な動きで周辺の警戒を始めた。その顔は先程のだらけきった顔ではなく猟犬みたいだ。


「秋月丸のこんな真剣な顔始めてみた」

「俺といるときは3割くらいこんな顔だけどな」

「へー。そうだ、いつまでもここにはいられなし本題に入ろうか。そもそも、何でEランクダンジョンに来たの?」


 ヴァレリーを見て緩んでいた気を引き締め、今回の目的を改めて思い浮かべることなんてことのないこと。嘘を付く必要もない。


「ちょっと力試しにね」

「って事は戦わせたいんだ。じゃあ空から探して貰うね。【ヴァレリー】

!」


 俺たちの言葉を聞いていたのか、呼ばれたヴァレリーは羽を羽ばたかせて甲高い音を出しながら空を飛び始める。


「んっ。見つけた」


 虚空を見つめる真那が突然そんな事を呟いた。

 何も事情を知らない人には虚空を見ているように思ってしまうだろうが、俺には察しが付いている。


「視界共有も余裕なのか」

「うん。頑張ってみた」


 召喚しているメダルキャラの視界を使役者は共有することが出来る。

 視界が一つ増えてしまうのだから、最初は混乱するし、気持ち悪くなってしまうが俺はもう慣れた。


 まぁ、共有と言ってもメダルキャラから召喚者の視界は見えないんだが。

 基本的にメダルキャラと召喚者の繋がりは一方的だ。

 今は視界を覗いてる形だが、声なんかはこっちからキャラに送る一方方向になる。


「ここから右の近くで三匹の風船発見」

「風船……。ああ、【パヒューム】か」


 ネットで使われている通称に一瞬誰のことを言っているか分からなかったが、思い出した。


「俺達が三体とも相手したい。いいか?」

「それは構わないけど」


 Fランクダンジョンで行方不明になった事に加え、秋月丸のポメラニアンみたいな顔ばっかり見てるせいか、少し不安そうに真那はしているが流石に心配しすぎだ。

 そりゃ腹だして寝っ転がって撫でてアピールしている犬みたいな狼が強いなんて思わないだろうけど。


 【パヒューム】

 通称、風船。

 移動スピードは愚鈍と言っていいだろう。

 戦闘時には体内にある空気を一気に吐き出し高速で動くが、代わりに体が萎んでいき、最終的に動けなくなる。

 数十秒もすれば空気が補填されるが、彼らにペース配分という言葉はない。

 そこを狙えば勝つのは簡単な相手だ。


 いや、そんなことを狙わなくても勝てる。

 ここはEランクダンジョン。

 生還率99.999%以上。

 風船という名の通り彼らには口がなく、体当たりも大した威力はない。


 まぁ、足場の悪い所とか歩いている時に体当たりをされたら転んでしまうかも知れないが、それくらいだ。

 風船が見えてきた。


 色とりどりの彼らはゆったりと移動している。

 生物なのか疑わしい彼らには、眼のような模様が二つ描かれているだけだ。


 模様のようといったのは比喩ではない。

 凹凸がなく、本当に風船に描かれているかのようなのだ。


 だが、その模様は当たり前のように瞬きする。

 大きさは1m程度の楕円形。浮いているので頂点は180センチ。俺より少し高いくらいだ。


 これがモンスター。常識外の存在。


「秋月丸GO!」


 秋月丸が駆け出し、同時に視界を共有する。

 共有と言っても向こうから俺の視界は見ることが出来ず、俺が向こうの視界を見るだけの一方的なものだ。


 人間からすると随分と低い視界だ。世界が大きく見える。

 これが、秋月丸の世界。


 俺からすると少し背の高いメルヘンチックなモンスターも、秋月丸にとっては巨大な化物だ。

 だが勇敢な彼は歩を止めない。獰猛な牙で彼らに襲いかかる。

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