未来への道

髙橋凛杏

第0話 始まりの日

「君、迷子?」

「えっ?」

と後ろから、声が聞こえたから反応して、後ろを見た

そこには、黄色の髪色の女の子がいた

髪の長さは、腰より下まであった

その子は、ぼくと同じ歳みたいだったけど、ぼくの通っている学校にいない子だった

そしてぼくは、全体を見てみたけど、ぼくの目は、彼女の瞳で止まった

彼女の瞳は、鮮やかな赤色に輝いていて黄色の髪と似合っていた

ぼくは、彼女の瞳に吸い込まれるような気がした

「どうしたの?」

と彼女がぼくに聞く

「いや、なんでもありません」

とぼくが言う

彼女の瞳を見て、ぼーっとしていた事は、恥ずかしくて言わなかった

「そういえば、迷子君、大丈夫?

君、迷子じゃないの?」

と彼女がぼくの事を心配する

そういえば、ぼく、迷子だったね

と思うと泣きたくなった

「うん、、、

ぼく、迷子」

と涙声で言う

ぼくが泣きたいのに気がづいたのか

「私、迷子君の両親を探すの手伝うよ」

と彼女が言う

「あっ、そうだ!」

と彼女が言い、持っている袋の中をガサガサとあさりだした

そして、見つかったのか、その袋の中から、小さい紙袋を取っていた

その中には、キーホルダーが入っていた

そして、紙袋から出したキーホルダーを一つ、ぼくにくれた

「そのキーホルダー、あげる

一つ、多めに買っておいたんだ」

と彼女が言い、にっこり笑った

彼女の笑顔がぼくにとって、天使のようだった

「さあ、行こう!」

と彼女がまた笑って言った


「ねぇ、そのキーホルダー、何個買ったの?」

とぼくが彼女に聞く

「ん?

確か、君のも入れて、六つ」

「なんでそんなに買ったの?」

「えっ、内緒」

と彼女に言われる

気になる

「ひかるー!」

ママがぼくの名前を呼ぶのが聞こえた

「ママー!」

ぼくもママの事を呼んだ

彼女は、

「いってらっしゃい

また、会おうね」

と言い、にっこり笑う

「うん!

また、会おうね!」

とぼくも言う

そしてぼくは、彼女に手を振り、ママへ向かって走って行った



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る