(三)-6

「でしょう。小学校三年生は|『ドーシン』≪システム≫については知らないし、学習しないの。私たちはアンドロイドだから、既に機械学習で知っている。でも、彼らに合わせて、それらについては知らないフリをしなくてはいけないのよ。だから、あなたもそうなさい」

「僕はアンドロイドではないよ。人間だよ」

「本当に?」

「本当に」

「わかったわ。ともかく、今後も私と友達でいてくれる?」

「いいよ」

「あなたは私がアンドロイドであることを気にしないの?」

「気にしないよ」

「そう。ありがとう」

 ありがとう。感謝の言葉だ。感謝された。

「また明日会おうね」

「うん、また明日。学校で」

 そうして僕はデニスの家を出た。そして自宅に戻った。ベッドに入って休んだ。


(続く)

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