(三)-3

「そうよ。女性型なの」

「じゃあ、デニス君ではなく、デニスさんでいいの?」

「そうね。でも学校ではデニス君でいいわ。学校では男性として通っているから」

「デニス君……」

 デニスはベッドから立ち上がり、服を脱いだ。白いブラウスのボタンを外し、袖から腕を抜いた。スカートのボタンも外してその場で降ろした。

「デニス君……、デニスさんどうしたの? お風呂に入るの?」

「お風呂には入らないわ。あなた、おかしなことを言うのね。ほら、私を見て」

 デニスの体は女児の体型だった。肌もちゃんとしている。


(続く)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る