(二)-16

「先生! エド君がデニス君をいじめてました」

「俺じゃねえよ」

 一番前の席の男児はそう言って顔の前で手を振った。

「君だよ、エド君」

 僕は言った。

 するとエドは僕を蹴った。

「エド! ちょっとこい」

 エドは教師に捕まれて教室から連れ出されそうになった。すると姿が消えた。ログアウトしたようだ。

「サムとデニス、授業が終わったら話を聞かせてくれ」

 教師がそう言うと、先生は教室で授業を始めた。


 終業した。ログアウトする前に、デニスが声をかけてきた。

「サム、今日はありがとう。一度リアルで会いたいな」

「リアル?」


(続く)

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