最終話 朧月夜
3年後の 3月…
夜の無いエデンの園の、禁断の果実は無いが、花が咲いている善悪の木の下では‥
広々とブルーシートが敷かれている…
その上にはたくさんのオードブルにお鍋に、多種のたくさんのお酒が…
善悪の木に張られた紙には、
『 第一回 エデンで 『S』ロード 同窓花見大会 』 と書かれている。
その横に、最新の通信カラオケとモニターも置いてある。
ブルーシートには… 天使長のワルキューレのぼっち姿が…
1人で、缶ビールをプシュ、グイっと飲み…
目の前の『イセエビ鍋』を見て…
「開始時間になったけどボッチかぁ… せっかく、ユキノの提案した…第一回『S』ロード同窓花見大会の幹事をワタシが買って出たのにさ… ゆかりあるメンツに、いろいろ調べて通信とか手紙も送ったのに…天界の予算も使ってんのに…これじゃ赤っ恥だよぅぅ」
前にある、鍋の乗ったカセットコンロをカチカチっと回して火を付ける…
「あ~あ…セントくんに会いたいなぁ…せっかく死臭も現生のアメリカの最新技術(CDC)で克服できたのにぃぃ」
その時…
下の『バベルの塔』の頂上に繋げた、縄ハシゴで誰か来た。
ワルキューレは劇団のセリフのように、
「まさか… セントくんなの!?」
剣道面ババア(西太后)現る… 「民宿たんぽぽ」と書かれたエプロン姿。
その隣には… 閻魔女王に軽トラを貸した、長い白い帽子の『血の池ラーメン』の店主…
「ババアかよぉぉ…ん? 連絡してないし! ババアは花見に呼んでないはずなんだけどぉ!! てか隣のオッサンだれだし!」
ババアは隣に立つ店主を手の平で指し、
「
ババアの剣道面は、閑散としたブルーシートを見渡すように動き…
「ふ~ん… ワタシら2人とも帰ってもいいのかい?」
「うっ…座っていいよ…」
ババアが横に座ると、ワルキューレは、
「イブも来てくれるの?」
ババアは剣道面の隙間にタバコを入れて火を付けて、
「すぅ~~ふ~~ うん、同棲してる魔王アスタロトと一緒に、それと、モリガンと海坊主とネビウスも来るって… さっきイブ様から連絡あった…」
ババアがコップ酒を周さんと無言で乾杯して、キュ~っと飲み干した直後…
下に繋がる穴から…
閻魔大王 現る…
「むむ? ユキノは? まだ来てないのか?」
ババアが、
「まだだよ」
「ユキノめ… 死んだ時に会ったきり、あれから一度もワシの所に現れん…なんという女だ…肩書は、ワシの妻なのに…」
ドス~ンっと座り、手酌でビールを大ジョッキに注ぐ。
それから…
徐々に… 閻魔女王ユキノとゆかりのある…
雪子(女神ニュクス)
オイモ(幽霊)
智佐(人間)
イブ(人間)
アスタロト(魔王)
渋谷で閻魔女王に殺された女警官と、その他のたくさんの警察たち
モリガン(淫魔)
海坊主(人間)
ネビロス(妖魔)
ケルベロス(元魔獣)が最後に来て、
閻魔女王は急な仕事が幾つか出来て、来れないと告げたが、
エデンの花見に、集ったメンバーは、
おいしい酒と料理を味わいながら、
自己紹介とか近況報告とか、昔話をする。
ヒソヒソ➡ワイワイ➡ガヤガヤ➡アゲアゲ
になっていく… その中、
意外にもこの酒場での、
一番のリーダーシップがババアの連れて来た「周さん」だった。
差し入れで持って来てた、こだわりの「酢豚」をふるまいながら…
雪子とオイモは、2人しかいないレディ―スチーム『白装束』に智佐を勧誘。
渋谷で殺された警察たちは海坊主に弟子入りテンション。
モリガンとワルキューレは、ケルベロスと閻魔大王とコンパ状態。ケルベロスは元
イブと周さんとババアは、アスタロトをイジって大声で笑ってる。
ネビロスは
宴もたけなわになった時、
リュウト 「しゃあ! カラオケいくぞ!! 歌うのはオレ達ケルベロス!」
ショウ 「ユキノ様の今回の念願だった! エデンの園で! 裸で『アゲ♂アゲ♀えぶりナイ●』!」
セント 「みんな! ここに来たって事は!☆ 振りも覚えてきてる!?☆」
《 おう~!! 》
前奏が鳴る…
チャララララ~~ン♪
ワルキューレ 「ほんとに! みんな! 全部脱ぐの!? セントくんも!?」
マイクを持ったセント 「うん!☆ ユキノ様の命令だから!☆ 脱ぐ!☆」
ワルキューレ 「ならぬぐ!! ワタシぜったいぬぐ!!」
真っ先に全裸になっていたモリガンは、
「まだ早かった~!?😅」
1
2
1
2
3
4!!
人と天使と神と悪魔が
最終的に
エデンの園で、人の作った歌で
裸になり たのしく
歌い踊った
禁断の果実の無くなった善悪の木は
そよかぜで
クスクスと笑っているようだった
その頃…
深夜の、日本の青森県の新郷村の、ある家の中…
顏隠してない、片言のアジア系の2人の強盗が老夫婦に刃物を突きつけている。
《マダ カネ ドコ?👀》
《ホウセキ ドコ?👀》
怯える夫は、
「やめでげじゃっ…ほんどにごれだけだがらっ」
《 …チッ シネ 》
パ――――――――――ン!!
強盗2人は、床を強く打った音のしたほうを驚いたように見た…
そこには…
目隠しサルグツワ、リード付き首輪、四つん這いの中年奴隷に、
「ぼいっぶ! (^ω^)」
足を組んで座る…
黒い長い髪、黒のボンデージのミニ、黒のニーハイブーツ、
右手に黒光りのムチを持った…
閻魔女王ユキノ
《 マジカヨ!? コンナ イナカニ! 👀💦》
《 ヤバイヨ! タスケテヨ! 👀💦》
「おい、オメエら…犯罪するなとは言わねえけど…するなら自分の国でしろよ…」
ワタシは、ムチをスピアに変化させた後、
左手に持っていた『死神のキセル』を… ふ~~っと吹かす。
💀{ 今から死刑されるオメエら!! この女を知ってるか~!? ビラビラマ●コだけど実はバージンのサタン様だぜ~!!
「閻魔女王だよ それに、バージンじゃねえし」
・・・ビラビラだけどね
――――――― END ――――――――
――――――――あとがき――――――――
『禁断とSM嬢』には、最終話含め、はしたない表現が多数ありました。
これを完結まで許して頂けたカクヨムの運営の方々に感謝します。
この作品を、読んで頂いた方には心からの感謝を伝えます。
ありがとうございました 🐖(^ω^) (´▽`)🍈
禁断とSM嬢 🚘地獄のSロード🚘 びしゃご @bisyago
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