第6話晴仁のでおなかいっぱいだよぉ♡


 「はぁぁああぁぁぁぁぁっ」

 (;´Д`)



 思わず体重計の上で唸っちゃった。

 あれだけジョギングとかいろいろしたのに一向に減らない。


 こうなったらあとは食べるのを控えるしかない‥‥‥

 でもそれってきついんだよなぁ。

 

 まだ身長もちょっとづつ伸びてるし胸だって中学の頃に比べれば大きくなった。

 だから栄養も必要なのは必要なのだけど‥‥‥



 「でもまずは弟に大きくされたこのお腹をどうにかしないとね」

 (;´・ω・)



 あたしはそう心に誓うのだった。



 * * * * *


 

 「うう、流石にお昼抜いたのはきついなぁ‥‥‥」

 (´Д`)



 お昼抜いてしまった学校の午後は地獄だった。

 頭はまわらないしお腹が鳴らない様に必死だったし、水飲んでも気持ち悪くなるしで最悪だった。


 ふらふらしてやっと家について玄関を開ける。


 「た、ただいまぁ~」

 (;´Д`)




 すんすん‥‥‥


 あ、あれ?

 何このいい匂い!?



 あたしは匂いにつられてリビングへ行くと晴仁が何かしている。


 「あ、お帰り~お姉ちゃん!」


 手元で何かをぱきぱきと割っている。

 あたしは何をしているのか気になって覗き込んだ。



 「た、ただいまぁ。晴仁、何しているの?」

 (´Д`)?


 「ああ、お腹すいたんでこれ食べようと思ってね」


 そう言って豚の絵が描かれてる駄菓子のミニラーメンを見せる。

 


 ああっ! 

 おいしそうっ!!



 「これにね、この四枚入りのカルビ味のポテトを割って置いて出来た時に後乗せするとおいしんだ♪」


 そう言って出来上がったミニラーメンのふたを取って割ったポテトを入れる。

 それはすぐにスープでふにゃっとするけどまるで天ぷらそばのかき揚げのようにも見える。

 

 晴仁はさっそくプラスチックのフォークで麺を持ち上げフーフー言って食べ始める。


 

 ごくり。



 思わずつばを飲み込んでしまった。

 しかしそれを晴仁は気づいたようでフォークを刺したままミニカップラーメンをあたしによこす。



 「食べる? まだあるからこれ全部食べちゃっても良いよ?」


 「晴仁ぉ~~~~っ!!」



 もう駄目!

 なんて優しい子なの!?

 もうお姉ちゃん我慢できない!



 早速受け取ってそれを口に運ぶ。


 

 「うまっ!」

 (≧◇≦)



 なにこれ!?

 ポテトチップうますぎ!

 豚骨味のスープを含んでふにゃっとなってるけどすごくおいしい!

 本当にてんぷらそばのかき揚げみたいで、それでいてカルビ味だから味が濃くて具が入っていない駄菓子のミニラーメンなのにゴージャス!



 あたしは一心不乱にそれをかきこむ。



 そしてほどなくミニラーメンは空っぽになる。

 ああ、お腹が満たされて満足ぅ♡



 「よっぽどおなかがすいていたんだね、お姉ちゃん? さてと、僕はチキン味のポテト入れてっと」


 晴仁も次に作ったミニラーメンが出来上がりそれに別の味のポテトチップを入れる。



 「そっちも美味しそうね‥‥‥」

 (´Д,`)じゅるり


 「もう駄目だからね、これは僕の!」

 



 そう言って食べ始める晴仁の周りをうろうろするあたしだった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る