勇者シオン、ラスボスと対決する
俺の名前はシオン。
俺は今、最北にある洞窟で敵と戦っていた。
「くっ!こんな大量の敵、俺一人で倒せねぇよ。」
シオンは剣を振りかざしながら、大量の敵に悪戦苦闘していた。
切っても切っても敵が減らない。
どうしてこんな所に一人で来てしまったんだろう・・・。
そう悔やんでいた時、どこからか声が聞こえた。
「シオン!大丈夫!?助けに来たよ!!」
シオンが声のしたほうを見るとそこには弓を持ったありさが居た。
「ありさ!どうしているんだ!来るなと言っただろう!!」
俺がそう叫ぶとありさはフッと笑った。
「ここには私の意思でここに来たの。シオンは私に気にせず援護されてなさい!」
ありさはシオンにそう言いながら、弓を引いて敵を倒している。
シオンはありさになにか言いたげにしていたが、諦めて敵を倒すのに集中した。
ありさの援護のおかげもあって、大量の敵をなんとか倒すことが出来た。
「ありさありがとう。ありさが居なかったらここで敵の餌になってたよ。」
シオンがありさに礼を言うとありさは照れながら
「礼は本命を倒してから言ってよ。この先にいる敵はここの敵よりも強いんだから。」
「そうだな。じゃあ、この先の敵を倒したら再度礼を言うよ」
シオンが笑顔で言うと、次の敵を倒すために歩き始めた。
ありさも呆れた顔しながらシオンに続いて後を追った。
先に進んでいくと、他とは比べ物にならないほどのオーラを感じた。
それはありさも一緒だったようで、真剣な顔をして真っ直ぐ前を向いている。
「・・・・この先だな。」
シオンはそう言うとありさと一緒に敵のいる方に向かっていった。
「お前が勇者シオンか。よくここまで来ることが出来たな。まぁお前はここでひき肉にしてハンバーグ作って食べてやる!!!!わーっはっはっはっはーーー!!!」
どこからか声が聞こえる。
シオンとありさがあたりを見渡すも気配がない。
「誰だ!!!姿を見せろ!!!」
シオンが叫ぶと敵が姿を表した。
「よう。久しぶりだな。」
「・・・・!?」
敵の姿をみたシオンは驚いていた。
そこには頭に2本のツノを生やし、黒いマントを羽織ったありさの祖父の姿があった。
「どうしてここにいるんだ!」
シオンは思わずそう叫ぶと、祖父はフッと笑ってみせた。
「なんでかって?それは俺がここのラスボスだからだ!」
祖父はそう言うとシオンに剣を振りかざした。
「ありさが欲しいんなら、この俺を倒してみろ!」
祖父がシオンにそう叫ぶとシオンは1歩後ろに下がった。
「それをありさの前で言うなんて卑怯だぞ!!!」
シオンは祖父に叫んだ。
すると祖父はありさをチラッと見て一言。
「そうか。まだ言ってないのか。ヘタレ」
祖父はシオンを見ながらここぞとばかりにニヤケる。
「うるせぇ!!!タイミングがあんだよ!黙っとけ!!!」
シオンは顔を真っ赤にしながら反論した。
その後、祖父とシオンはああ言えばこう言うで口論をしていた。
「ええい!#埒__らち__#が明かねぇ!!ここは正々堂々、剣で勝負だ!うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
シオンはそう言って祖父に斬りかかった。
祖父はニヤリと笑って「甘い!」と言うと、シオンの横腹めがけて剣を下ろした。
その瞬間、シオンは飛び起きるように目を覚ました。
「うわっ!!!」
一瞬、何が起こったのか理解できなくて状況を理解するのに時間がかかった。
「・・・・・・夢か・・・・。」
シオンは状況を理解してボソッとつぶやいた。
そして身体が汗でベタベタしている事に気がついた。
「・・・・気持ち悪っ・・・・風呂入ろ」
そう言うとシオンはダルそうに起きるのでした。
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