シオンの誕生日〜後日談〜、クリスマスパーティー
ある日シオンがリビングでテレビを見ていると、ありさがやってきて一言。
「シオン、遅くなったけどこれ誕生日プレゼント」
そう言って一つの包みをシオンに渡した。
シオンは驚いた表情をして「ありがとう」と受け取り中を確認すると、そこには青い柄のマフラーが入ってました。
「これからの季節、マフラーが必要になるし、シオンはマフラー持ってなかったでしょ?それ使って」
とありさが伝えると、シオンは「まじで?やった~!」と盛大に喜んだ後、早速もらったマフラーと首に巻いて
「あったけ~!大事にする!ほんとありがとう!」と笑顔でありさにお礼を言った。
ありさは少し照れながら
「そんなに喜んでもらえるなんて思わなかった。渡してよかった」
とシオンに伝えると、さっさと部屋に戻った。
それからシオンはありさからもらったマフラーを大事にしていたのは言うまでもない。
時は過ぎて世間はクリスマス。
ありさとシオンも毎年家族で過ごす決まり事があり、今年も家族と過ごしていた。
「メリー・クリスマス!今年もみんなでクリスマスを過ごすことが出来て嬉しいよ」
父親がそういった後に涙を拭うふりをしている。
そんな父親を母親は微笑みながら見て、シオンとありさは「またか」と冷ややかな目で見ていた。
「ゴホン!ありさとシオンもこんなに大きくなって父さんは嬉しいよ。来年もみんなでクリスマスを過ごそうな。乾杯!」
やっと父親から乾杯の声が上がり、みんな「かんぱーい」と言ってチキンやピザ、サラダにスープと豪華な料理を口に運び、ワイワイ楽しんだ。
その後、両親から二人にプレゼントが渡された。
シオンには靴下、ありさには腹巻きが送られた。
ありさはプレゼントを見て両親に聞いてみた。
「ねぇ・・・なんで腹巻き?他にもあったじゃん?」
「だってありさの欲しい物わからなかったんだもん。だからお腹冷やさないように腹巻きにしたの!」
ありさは呆れた顔をして「わかった。ありがとう」と言って腹巻きをそっと袋に戻した。
シオンは中を確認すると、何も言わず袋に入れて、ケーキを食べ始めていた。
「シオンは何もらったのよ。まさか私より良いものじゃないでしょうね?」
ありさからそう言われたシオンは無言で袋をありさに渡して、またケーキを食べ始めた。
ありさはそんなシオンを不審に思いながら、渡された袋の中を確認して、無言で袋をシオンに返した。
そして、ありさもケーキを食べ始めたのでした。
その後はみんなで楽しく話をして、お開きになり各自部屋に帰る時、ありさはシオンに呼び止められた。
「ありさ・・・ちょっといい?これ、クリスマスプレゼント」
シオンはそう言ってありさにプレゼントを渡した。
「え、わたし何も用意してないよ」
そういうありさにシオンは
「俺が渡したくて用意したんだから気にしないで。安物だしありさが気に入るかわかんないけど」
そう言うと、シオンはさっさと部屋に入っていった。
ありさも部屋に入って、シオンからもらったプレゼントを開けると、可愛らしいハートのネックレスが入っていた。
ありさはびっくりして高かったんじゃないかと心配になったが、せっかくシオンからもらったプレゼントだから大事にしようと決めて、引き出しにしまったのでした。
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