シオンの葛藤

最近のありさは可愛くて仕方がない。

それは昔もそうだったが、実の姉弟じゃないと知ってからいつも以上に可愛く思うようになった。


俺はいつからありさに恋愛感情を持ってたんだろうと考えた。

小さいときからありさと一緒だったし、気づいたらありさを好きになっていた。


最初はありさと結婚できると思って、ありさにくっついて過ごしていた。

でもある程度知識がついて、どうやったら結婚できるのかとか調べてたら、姉とは結婚できないと知った。

俺は絶望した。俺はありさと結婚出来ないのか・・・。

そう思うと俺は生きてる意味がなくなってしまい、部屋に引きこもってしまった。


そんな俺を部屋から出したのは、ありさだった。

ありさは俺に

「何があったか知らないけどさ、いつもみたいに私に笑ってよ。私、シオンの笑顔が好きなの。シオンがいないと私さみしいよ」

と泣きながら俺に言った。

その言葉を聞いて俺は、ありさを泣かせてどうすんだよ。こんなところに引きこもってたら、悲しませるだけだろ。

と悔やんでありさと一緒に泣きながら、笑いあった。

そして俺はありさのことが好きだから、ありさの幸せを願おう。と心に決めた。


だが、しかし。両親からありさと実の姉弟ではなく、血がつながっていないと聞かされたあの日から、俺の中で作っていたリミッターが外れてしまった。

そして俺は自分でもびっくりするぐらいありさに色んなことをしてしまう。

そしてそんな自分がすごく気持ち悪い。

でもありさの顔を、姿や仕草を見たら愛おしくなってちょっかいをかけてしまう。


俺はそんな葛藤の中、今日もありさを愛おしそうに眺めるのでした。

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