うちの子女子娯楽〜しゃべっちゃいなよ

とろにか

第1回 いつの時代も女子が主役 


こんばんは。アイシャ・グランドベルです。


こんばんは、と言う理由は、わたしはハルト様の腕の中で眠ってしまって、それからそんなに時間が経ってないように思えるからです。


ここはどこでしょう?


あれ?誰かいるみたいです。見たところ、女性のようですが・・・


「亜香里?え?ここどこ?コタツの部屋なんて、うちにはないじゃん!」


「お姉?トイレどこー?胸大きくしようとして、牛乳飲みすぎた」


どうやら、姉妹のようです。ハートリーダーを使わなくても言葉がわかるのは、なぜでしょうか?


「わかった!ここ、夢の中かも。あかり?トイレ行っちゃダメだよ?現実でお漏らししちゃうかもしれないからね?」


「大丈夫。まだ我慢できる。とりあえず、コタツで暖まろう?」


この部屋の中心にある四角の箱はコタツというものらしいです。あれ?もう1人、いますね?


「りゅーた、どこー?楓をひとりに、しないで?」


「あ、女の子がいる。こんばんは、楓ちゃん。ここはね、多分夢の中みたいだから、楓ちゃんの探してる人は、現実では多分そばにいるよ?お姉ちゃんとお話ししよっか。わたしは、五橋望美。それで、こっちが妹の、亜香里だよ?」


「えっと・・・はじめましてっ。わたしは川瀬楓です。中学2年生です」


「あっ、じゃあ後輩だね?わたしは高2で、亜香里が高1なの」


「はじよろ。亜香里は多分そう時間がかからずに飛び級する」


「宜しくお願いします。望美先輩、亜香里先輩」


「コタツ入ろう?楓も入ると楽しい」


「やったっ!お邪魔しまーすっ」


3人が、それぞれの入り口から、コタツに足を入れています。


あの、わたしのこと、そろそろ気づいてくれませんかね?おーい。


「ハッ!お姉!これはきっと、お兄の夢の中だよ」


「颯人の?どうして?」


「金髪碧眼美少女が目の前にいる!」


3人が一斉にこちらを見ます。


「あの、わたしはアイシャ・グランドベルと申します」


「ええっ!?何のアニメの子?」


聞き慣れない単語があります。アニメ?


「アニメって何ですか?」


「お姉、そういう設定なのかもしれない。天然系美少女なのかも」


「すごーい!お姫様みたいっ!楓もカラコンしてみたいなー」


いえ、わたし、ほんとのお姫様なんですけど・・・何か、既視感がありますね。


「わたしも、ご一緒しても宜しいですか?」


「いいよー!ささっ、早く入って?暖かいよ」


望美さんに言われて、足を入れてみます。


あっ、暖かい。じんわりと、足先から温まっていきます。


「あっ、みかんありますねっ?先輩たちも食べます?」


「食べる。コタツにみかんはさいつよ」


「楓さん、これって、剥いて食べるんですか?」


「お姫様はちょっと待っててね。お姉ちゃんが綺麗にスジ取ってあげるからね?」


望美さんが剥いてくれたみかんを、ひとつパクリ。あっ、甘いですね!美味しいです!


「アイシャちゃん、すっごく良い顔するね?初めて食べたみたいな反応だなぁ」


「初めてです!みかん、美味しいですね!」


「あかり先輩?口開けてないで、自分で食べてくれます?」


「楓は世話好き。良いお嫁さんになる」


「ですよねっ?わたしは絶対に、良いお嫁さんになるんです!」


それから、テーブルにあったみかんが、あっと言う間に無くなりました。


ちょっとした満腹感から、眠くなって、ふわっとするような、不思議な感覚のまま、眠りについたのでした。



ーーーーー


作者より。この作品は、本編と無関係です。


第一回、女子会でした。人物紹介で終わっちゃったなぁ。


こういうの、昔のweb小説でよくお見かけしたので、自分もやってみたかったんですよ笑


うん、これならお酒飲みながら書けそうですね。完全な作者の息抜きでした。

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