百四十四話 三日月島9

「ルドルフさん。大丈夫なんでしょうか?

私たちの判断だけで。」



船は運ばれ続け、どんどん三日月島に

近づいている。



するとサっちゃんはますます不安に

なり、ルドルフに声をかけた。



「他にどうしろっていうんです!

そう言うならあなたがどうするか

考えればいいでしょう!」



「......そ、そんなこと言われても......」



「もういいですよ。あなたは黙っていて

ください!どうせなんの役にも立たない

んだから。」



「ルドルフ隊長。もう少し

言い方と言うものがあるだろう。」



「うるっさいですね! この船を

任されたのは僕なんです!

あなたにとやかく言われる筋合いは

ありません。あなたは僕の指示に

したがっておけばいいんですよ!」



ルドルフのあまりのいいように、

牛喜が注意しに入ったが、

この状況で不安とイライラが頂点に

達しているルドルフは、

その牛喜にあたりちらした。



「隊長! もう少しで島に上陸します!」



今度はルドルフの部下が声を上げる。



「もう......なるようになれ......」



ルドルフは周りの人に

聞かれないように、ぼそっと呟いた。














「島に敵は!?」



「います! 確認できるだけで、

魚人が五十と八! どれも手には

金属の武器を持っています!」



「戦闘する気、満々のようですね......」



弓矢状の真ん中に上陸するやいなや、

ルドルフ達の乗る船は魚人に包囲さ

れていた。



「船の操縦はまだできないんですか?」



「駄目です! まだ船底に魚人達が

はびこっていて、びくともしません!」



「......ちっ。でも、すぐに攻撃を仕掛

けてこないということは、何か別の企み

があるのでしょうか......しかし、このまま

では危険ですね......皆さんはいつでも戦闘

できるように準備を。」



ルドルフに言われずとも、後ろでは

アルナや牛喜を始め、船員全員が

いつでも戦闘体勢に入れる状態だった。






  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る