2文字の言葉を

まる

伝えたい

私はこの2文字を君に伝えたい。誰よりも誰よりも特別で大切な君に。君もおんなじ気持ちなら嬉しいな。

「おはよう!沙良さら!」

「うおっ、おはよう。夏鈴かりん。そんなに見つめて、俺の顔になんかついてんの?」

特別で大切な君…沙良は顔が可愛くて声も高いけど、喋り方は男の子だ。男の子だもんね、そりゃそうだ!

「…いーや?今日も肌綺麗だなーって思って!!」

「は?なんだよそれ!」

「沙良ちゃーん!今度ケア方法教えてよー!!」

「誰が沙良ちゃーん!だ、俺は男だっつーの!!…また今度教えてやる。」

「やったー!!ありがと!…沙良くん!」

私は知ってる。沙良くんって呼ばれるのに弱いことを。

「ばっ、お前なぁ…!」

「ふふーん!はやく教室行くよ!」

「はぁ…もう…。」


机の位置は、沙良が窓際の1番後ろ。私は沙良の隣。隣だから横を見れば紗良が居るんだけど。

授業はだいたい寝て過ごしてるから、たまーに寝顔を見て癒されてる。

でも起こさないとテストの時大変になるから、小さい声で

「また先生に言われるよ〜。」

って言うと、怒られたくない沙良は起きてくれる。可愛いんだよね。

「あんなやつとなんで絡んでんの?」

「気持ち悪い。」

って言われたこともあるけど、声とか顔とかが女の子っぽいってだけで男の子だし、別に良いじゃんって思う。

周りになんて言われても、私は沙良が良いんだ。

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