彼女に浮気された振られて帰ったら妹が義理である事が判明しました
蟹肉ソーセージ
出会い 別れ 真事実
第一話 別れ、そして真実
夏休みに入る1週間前、俺こと榊彰馬は彼女である佐藤恭子に呼び出されていた。いつも話をしている公園に向かうと、彼女はブランコに座って待っていた
「ごめん、待たせたかな」
「ううん。大丈夫」
彼女はそう言って立ち上がると、俺の前にやってきた。真剣な顔をしているんだけど、何かやったかな…
「あのね、大事な話があってさ…落ち着いて聞いてほしいの」
そんな事を言われ、これは笑い事で済ます話ではなさそうだと感じる。何を言われるのだろうか…
「私…浮気、してたの。その人とは上手くいっててね…だから____」
俺は、その先を聞きたくなかったのか、話の途中で逃げてしまった。確かに、最近彼女の様子がおかしいのには気づいていた…でも、浮気されていると信じたくなかったのだ。そうだ。これは悪い夢なんだ…きっとそうに違いない。俺はそう思い込み家に向かって走っていった
家の玄関を開けると、リビングから話し声が聞こえてきた。この時間帯は、親はいないはずなのに…
「おぉ、帰ってきたか彰馬。話がある。リビングに来なさい」
父にそう言われ、俺はリビングに入る。そこにはいつもの三人…父、母、そして妹である美咲が椅子に座っていた。どうやら俺が最後らしい
「……で、父さん。話ってなんだよ。悪いけど今まともに話を聞ける状態じゃないんだ。早めに済ませてほしいんだけど」
「そうか…なら、もう直で言うな。美咲、彰馬。お前たちは…実の双子じゃないんだ。義理の兄妹なんだよ」
父から真剣な顔でその様な事を告げられる…は?美咲が実の妹ではなく、義理の妹だって?なんだよそれ
「え、お父さん。冗談で言うことじゃないよね?」
美咲も混乱しているのか、冗談であると思っているようだ。事実、父は冗談を言うのが好きで、よく揶揄われていた。
「悪いが、今回はガチの方だ。このタイミングで言うのは間違えているとは思う…許してほしい」
そう言って父に頭を下げられる。そこまで言われると、俺は何も言う事ができなかった…あ、やば。頭痛くなってきた…
「ごめん父さん…頭痛くなってきたから部屋で休んでるわ。ごめんけどたま後でゆっくり話聞かせて…」
「あぁ…悪い。そうだな。また後でゆっくり話そう。ゆっくり休んでてくれ」
リビングを出て階段を登り、自室に入りベッドにダイブする。気が緩んだせいか、涙がいきなり溢れてきた。
「……辛いなぁ」
一日で色んなことを知らされたせいで、俺の心はズタズタになっていた。ただでさえ唯一の心の支えであった彼女に浮気されていた上、妹が義理であると知らされた。とてもじゃないが冷静ではいられなかった。俺はこの先、どうなるのだろうか…あまり話をしない美咲とどんな顔をして話せばいいのだろうか…今の俺には、何一つわからなかった。そしてそのまま、眠りにつくのだった…
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【あとがき】
皆さんお久しぶりです。蟹肉ソーセージです。
新作です。ホヤホヤです。前作の筆が全く進まず結局新作を出すことにしました。最近冗談抜きで仕事が忙しく書く暇もなければ内容を考える暇すらなかったのですが、新作だけは何故か思いつくというなんとも言えない状態に陥っておりました。悲しきかな…
毎日投稿はかなり厳しいですが投稿はしていきますのでよろしくお願いします
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