第6話 更なる奥ヘ

《特殊条件のクリアにより、魔獣武装(ビーストアームス)のサブスキルが解放され、〔ステータス統合〕を獲得しました。》


ステータス統合:魔獣武装(ビーストアームス)する際にテイム魔獣の4ステータス《攻撃力、防御力、回避、幸運》をどれか1つのステータスに統合する事が可能。(使用条件:魔獣武装Lv2以上、魔獣を二体武装している事[統合は一体のみ])


こりゃあ凄いサブスキルを手に入れたな…。

つまりだ、ハイトロルメイジのステータスを統合したら、最初に見た時でも全部で2200は超えてたから攻撃力に振ると+2200の攻撃力を持つ武器を装備した様なものである。レベルアップもしているだろうから見てみるとしよう。


【…】

種族:ハイトロルメイジ(唯一種)


レベル:10→13

HP:1982/2590→3310

MP:518/2975→3785

攻撃力:947→1217(+300)《✕1.35》

防御力:1027→1297

回避:259→328

幸運:49→55

スキル:超再生、状態異常耐性Lv5、筋強化Lv6、ファイヤーフィストLv5→5、サンダーフィストLv4→5、アイスブロッカーLv8→9、角の首飾り


ハイトロルメイジのスキルの確認もしておこう…チートなスキルなのは分かっているが鑑定を掛けてみる事にする。


超再生:ハイトロルのユニークスキル。どの部位が欠損しても瞬時に再生をする。部位によって消費HPが異なる。


状態異常耐性:毒、麻痺、出血、石化、魅了、催眠に対してレベル依存の耐性を持つ。


筋強化:攻撃力、防御力、回避のどれかに任意でプラスの補正が一時的に入る。補正値とクールタイムはレベル依存。


ファイヤーフィスト:炎の拳を攻撃力に上乗せして放つ魔法。レベルにより威力と消費MPが増える。


サンダーフィスト:雷の拳を攻撃力に上乗せして放つ魔法。レベルにより威力と消費MPが増える。


アイスブロッカー:前腕に氷の塊をまとい攻撃をブロックする。レベルにより強度は増し、消費する1MP分の秒数が延びる。


しかし呆れるほどデタラメなスキルばかりだな…メイジと言うだけあって脳筋トロルには無い魔法攻撃を持っている訳だな…まあ、ほとんど殴ってる様な物理攻撃っぽい感じでは有るのだが。

レベルアップした事により合計が3700超えかよ…攻撃力に極振りするととんでもない攻撃力になる訳だ…考えただけでも恐ろしい…。

レベルが3つ上昇と言う事はハイトロルメイジのステータスの上昇の数値はこの様になるのか…。


HP:+240

MP:+270

攻撃力:+90

防御力:+90

回避:+23

幸運:+2


凄い数値だが、レベルアップの経験値がかなり必要の様で中々上がり難いのかもな…。あっ、そうか!だから強い奴を探してたのか…なるほど。


「そうだ、名前有るのか?」


「オレ…ナマエナイ…」


「じゃあ付けなきゃな…う〜ん…お前根性有りそうだからガッツにするか?」


「ガッツ…オレ、ガッツ!」


「気に入ったか?」


ガッツはコクリと頷いた…気に入ってくれて良かった。


「リムーブ!!」


俺は魔獣武装(ビーストアームス)を解いて、ラッキーをガッツに紹介した。


「ガッツ、俺の最初のテイム魔獣、メタルスライムのラッキーだ。ラッキー、ハイトロルメイジのガッツだよ。仲良くしてな」


「オレ、ガッツ!ヨロシク!ラッキー!」


ラッキーは嬉しそうにぴょんぴょんしてる。その後ガッツの肩に乗って何やら二体で話をしてるみたいだった…ガッツはラッキーと話せるのかな?

さて、紹介も済んだし下の結界で休むとしよう。俺達は階段を降りて下の階の結界で休む事にした。

ラッキーはいつもの魔光石を与える。ガッツは何が良いのだろう?


「ガッツ、何食べる?肉か?」


「オレ、ニク」


やっぱりか。オレはオークとリザードマンの肉を取り出して「どっちが良い?」と聞くと「フタツトモ…」と言うので両方上げた。そういえばオーガに腕を引き千切られてるからな…再生には肉が必要か。オレがオーク肉をステーキにして食ってると少し興味深そうに見てたので厚めのステーキを焼いて上げた。

ガッツは猫舌なのか、アツアツ言いながら食っていたが、やはり生肉の方が良いみたいだ。しかし良い食いっぷりだ、こりゃあ食費は覚悟しないとな…肉をドロップする魔獣は積極的に叩かないとな。


「ガッツ、少し休めよ。体力回復しないとな」


「オレ、ニククウ、チカラデル」


鑑定で見ると確かにHP、MP共に完全回復している…凄い回復力だなぁ〜。取り敢えず俺は少し仮眠を取る事にした。


俺が起きるとラッキーだけしか結界に居なかった。


「あれ?ガッツは?」


ラッキーにそう話し掛けると、ラッキーはフッと消えて居なくなる…ん?呼びに行ったのかな??

しばらく待つとラッキーだけ戻って来て向こうを見ながらぴょんぴょん飛び跳ねてる。それから出掛ける用意をしてるむとガッツがドロップアイテムを両手に抱えてやって来た。どうやら俺が仮眠を取ってる間に狩りをしていたみたいだ。

それにしても凄い量だな…こりゃあガッツにマジックポシェットでも持たせたいトコだなぁ。

ガッツを鑑定するとレベルが1つ上がっていた…結構頑張ったな!!


【ガッツ】

種族:ハイトロルメイジ(唯一種)


レベル:13→14

HP:2982/3310→3550

MP:1518/3785→4055

攻撃力:1217→1307(+300)《✕1.35》

防御力:1297→1377

回避:328→351

幸運:55→57

スキル:超再生、状態異常耐性Lv5→6、筋強化Lv6、ファイヤーフィストLv6→7、サンダーフィストLv5→6、アイスブロッカーLv9、角の首飾り、《オーガの怒り》


相変わらず凄い数値だなこりゃ…まだレベル低いのに…。さて、それじゃあガッツに肉を食わせてる間にドロップアイテムでも鑑定するかな。


キラースパイダーの牙:毒耐性の素材。


キラースパイダーの糸:軽くて耐久性が高い。武具の素材。


キラースパイダーの殻:軽くて硬い。防具用の素材。


レットアントの牙:硬くて軽い。主に短剣の素材。


レットアントの酸嚢:レットアントの酸が入った袋状の器官。丈夫で抗酸作用がある。薬品や毒等の保管用の素材。


後は魔石だけど…良く見ると持ち切れなくて落としながら来たみたいだな…後で拾いながら向かうとするかな。


「ガッツ、食べ終わったかい?」


「ウマカッタ、モウダイジョウブ」


「よし、じゃあいくよ!メタモルフォーゼ!!」


ラッキーとガッツが魔獣武装(ビーストアームス)されるといつもの声が聞こえる。


《ステータス統合しますか?》


俺はその声に「はい」と答えると…


《どの魔獣にしますか?》


俺は「ガッツで」と答える。するといつもの声が更にこう言った。


《どのステータスに統合しますか?》


俺は迷わずに「攻撃力に」と答えた。すると魔獣武装(ビーストアームス)したガッツだけが光り出した後でいつもの声がこう言った。


《ガッツを対象とし、攻撃力にステータス統合完了しました》


そこで俺は鑑定を開始した。


【サルナス】

職業:魔獣使役(ビーストテイマー)

ランク:G

レベル:85


HP:1976/392【+10】【+3550】《✕0.5》

MP:4418/165【+198】【+4055】

攻撃力:349(+400)【+8】【+3955】《✕1.45》

防御力:309(+55)【+1117】《✕1.2》

回避:105(+32)【+814】《✕1.2》(-50)

幸運:517【+185】

スキル:魔獣武装(ビーストアームス)Lv2、〔ステータス統合〕、鑑定Lv2、《鱗強化》、《騎士道》、《金剛》、《疾風》、《鈍重》、《オーガの怒り》、ウォーターボールLv3、ヒールウォーターLv8、シャドーミストLv2【ファイヤーボールLv1】、【物攻耐性Lv7】、【魔攻耐性Lv6】、【超再生】、【状態異常耐性Lv6】、【筋強化Lv6】、【ファイヤーフィストLv7】、【サンダーフィストLv6】、【アイスブロッカーLv9】

装備:剛腕の腕輪、鱗の兜、鱗の具足、鱗の篭手、鱗の鎧、ハイオークのブーツ、金剛の腕輪、疾風の首輪、ナイトブレイド、【角の首飾り】


二体を魔獣武装(ビーストアームス)してるのでHPは半分になってる訳だが、それでももう少しで2000だからね…そして恐ろしい事になってる攻撃力は6800超えた。

正直、ステータス統合はボス戦で使うのが良いのかも知れないな。

ガッツが落としたドロップアイテムを拾いながら先に進むと早速キラースパイダーがやって来た。



種族:キラースパイダー


レベル:49

HP:1280/1280

MP:394/394

攻撃力:754

防御力:698

回避:298

幸運:52

スキル:毒針、麻痺針、蜘蛛の糸


俺はスッとキラースパイダーの懐に飛び込んでナイトブレイドを振った…しかし手応えが殆ど無かった。だがそれは俺の誤解と言うか感覚的な間違いである。キラースパイダーの身体がまるでスライムでも斬る様に両断されている。

結局、その場に居るキラースパイダー全てを一撃で仕留めた。決して弱い魔獣では無い…オーガ程とはいかないまでも今までの中では強い部類なのだが…。やはりガッツのステータス統合は凄まじい。

俺はガッツのドロップアイテムを拾いながらキラースパイダーやレットアントなどをガンガン倒して行った。

ボス部屋につく頃には俺のレベルは4つ上がっていた。俺は躊躇無くボス部屋の扉を開けた。

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