第20話 ロック・マウンテンの洞窟

「サソリ!」

「ゲッ!? またスライム!?」

「魔法使いか。」

 ポーちゃんたちは超省略でガチャった。

「どうしたの? スライム。」

 愛ちゃんの8匹のスライムたちの様子が変だ。

「スライム・ナイト!」

 8匹のスライムが1体のスライム・ナイトに進化した。

「スゴイ! スライムが進化した!」


スライム・ナイト

レベル8

全ステータス16


「ステータスはそんなに強くないわね。」

「初期にラダトムの町とかなら強いんだけどね。」

 レベル8だと前回登場のガイコツと同じだった。

「スライム・ナイト。よろしくね。」

「おお!」

 愛ちゃんの戦力は大幅にアップした。


「お米が命だ! 開墾!」

「お金が全てだ! 商業!」

「お城の壁を建設しよう! アハッ!」 

 ポーちゃんたちは箱庭ゲームの行動を超省略で行った。


「みんなで筋トレだ!」

「おお!」

 ポーちゃんたちはアイドルゲーの育成で筋トレをした。

「ギャアアアアアアー!」

 ポーちゃんが悲鳴をあげる。

「大丈夫!? ポーちゃん!?」

「疲れていてトレーニングしたから足をくじいちゃった。イタタタタタタ。」

「おかしいわね。前回の時に今回は休養を取るって言っていたのに?」

「1ターン、1話を消化して今話を書くまでに忘れてしまって、筋トレをやっちゃったのが原因よ。」

「マジ無理! 一度に3つのゲームをこなすとか! 目がクルクル回るわ。」

「え? 4つ目でゴットカードの桃太郎電鉄版をやろうと思っていたのに! チッ。」

「舌打ちすな! アハッ!」

 恐るべし、ゴットカードの無限の世界。

「今回は魔王さん側を描く版なのだ。」

 ポーちゃんは全治1話のダメージを受けた。


「いけ! 魔法使いよ! 新しい勇者ポーちゃんの息の根を止めるのだ!」

 ここは魔王城。魔王ドラゴン・キングが吠えていた。

「あの魔王様。魔法使いはもうとっくに倒されていますよ。」

「エエエエー!? そうなの!?」

 今回は初登場の魔王ドラゴン・キングは戸惑っていた。

「なんで!? なんで!?」

「次話がスワンプの洞窟なので、魔王様が直接赴いて底なし沼に落ちてやられる回です。」

「やられる前に登場させるな! 誰が行くものか! 記憶が曖昧なのが嫌になるぜ。」

 魔王の怒りもごもっともである。

「そうだ! 私の代わりにあいつを行かせよう! 呪われたゴットカードに手を出したあいつがいる限り魔王軍は永遠に不滅だ! ワッハッハー!」

 魔王ドラゴン・キングの笑い声が魔王城に響き渡る。


「はあ・・・・・・はあ・・・・・・。省略疲れで私は疲れたよ。足も捻挫してるしね。」

 アイドル育成ゲームのダメージをイベント・ストーリーモードでも共有する。かなり危険なゴットカード・ゲーム。

「そんな調子で戦えるの? ポーちゃん。」

「大丈夫よ。体を動かさなくても超能力でナイフを飛ばしまくるから。」

「ポーちゃん、怖い~。アハッ!」

 三人は恐怖の仲良し三人組であった。

「さあ! モンスターさんを平らげるわよ!」

「おお!」

 モンスターを探すポーちゃんたち。

「ガオー!」

 モンスターたちが現れた。


大きい目玉

レベル9

全ステータス18

お金90円


赤ゴースト

レベル10

全ステータス20

お金100円


「あ。」

 ポーちゃんは何かに気がついた。

「歩兵さんを呼び出して戦ってもらうんなら、私の怪我は関係ないんだ。」

「それは甘いわよ! あんたの歩兵さんは足を捻挫している!」

「マジか!?」

「甘くないのがゴットカードのゲームの世界です! アハッ!」

 ポーちゃんと歩兵さんは一心同体である。

「いくよ! 愛ちゃん! ミキちゃん!」

「おお!」

「いでよ! 歩兵さん!」

「おお!」

「いでよ! 愛騎士!」

「おお!」

「いでよ! マウス・ナイト!」

「チュウ!」

 ポーちゃんたちはゴットカードからナイトを呼び出す。

「必殺! 窮鼠猫を噛む!」

 大きなネズミがモンスターに襲い掛かる。

「ギャアアアアアアー!」 

 モンスターたちを倒した。

「正義は勝つ!」

 歩兵さんたちはゴットカード・バトルに勝利した。

「やったー! 勝った! わ~い!」

 大喜びのポーちゃん。


「それにしても誰が呪われた装備シリーズのゴットカードに手を出したのかしら?」

「強くなりたいか。強欲な人もいるものね。」

「もしかしたら勇者トロだったりして?」

「そんな訳ないでしょ。偉い勇者様なんだから。」

「それもそうね。」

「アハッ!」

 気軽に話しているポーちゃんたち。


「クソッ! やられた!? まさか魔王ドラゴン・キングは人の姿から竜の姿に変身するなんて!?」

これは伝説の勇者トロの回想である。勇者トロは魔王ドラゴン・キングと戦い。魔王が人間の姿をしている時は倒せた。しかし魔王が正体を現し竜の姿になると数段強くなり、勇者トロはコテンパンにされて敗れたのであった。

「こんな手段はとりたくなかったが、魔王を倒して世界を平和にするためだ。やむを得ん!」

 勇者トロは覚悟を決めてロック・マウンテンにやって来ていた。

「うおおおおおおー!?」

 そして呪われたゴットカードに手を出した。

「ち、ち、ち、力が漲ってくる!? これなら魔王を倒せるぞ! ワッハッハー!」

 そしてステータスは2倍になったが、強さに呪われてしまった勇者トロ。

「死ね! 魔王ドラゴン・キング! 必殺! ドラゴン狩り!」

 勇者トロは魔王に再戦を挑んだ。

「ギャアアアアアアー!」

 そして魔王ドラゴン・キングを倒したかに見えた。

「助けてくれ! おまえに世界の半分をやろう! どうだ?」

 命乞いする魔王。

「要らない。全部貰う。」

「え?」

「世界は俺様のものだ! ワッハッハー!」

 あと一歩のところで呪いにかかり自我を失った。

「おい。魔王。俺様の子分になるなら助けてやってもいいぞ。」

「はい。私は勇者様の子分です。イヒッ!」

 こうして呪われた勇者トロは魔王を子分にした。これがオチである。



パーティーのステータス

102戦102勝

740円

三国同盟(ポーちゃん、愛ちゃん、ミキちゃん) 


アイドル育成

・基礎ランニング1

・発生練習1

・筋トレ1


ポーちゃん

102戦102勝


職業、歩兵(全ステータス+1)

武器、銅の剣(攻撃力+1)

   ナイフ50本

防具、銅の鎧(防御力+1)

   銅の兜(防御力+1)

   銅の盾(防御力+1)


HP24

MP20

攻撃力20

防御力20

素早さ20

魔法力20

運20


スキル・必殺技

・投石

・投短剣

・投剣

・摩擦で火をつける。

・火投石

・火投短剣

。火投剣


耐性

火0

水0

雷0

風0

土0


所持しているゴットカード

・歩兵1枚

・赤スライム2枚

・ゴースト1枚

・赤コウモリ1枚

・赤ゴースト1枚

・サソリ1枚


ポーちゃんの国

・内政3 田畑3

・外交1 同盟1

・軍事1 訓練1

・人事1 派遣1



愛ちゃん

102戦102勝


職業、騎士(全ステータス+5)

武器、銅の剣(攻撃力+1)

防具、銅の鎧(防御力+1)

   銅の兜(防御力+1)

   銅の盾(防御力+1)


HP29

MP25

攻撃力25

防御力25

素早さ25

魔法力25

運25


スキル・必殺技

・ナイト・スラッシュ


耐性

火0

水0

雷0

風0

土0


所持しているゴットカード

・スライム・ナイト1枚

・騎士1枚


愛ちゃんの国

・内政3 商業3

・外交1 同盟1

・軍事1 訓練1

・人事1 派遣1



ミキちゃん

102戦102勝


職業、マウス・ナイト(全ステータス一律100固定)

武器、マウス・ソード(攻撃力一律100固定)

防具、マウス・アーマー(防御力一律100固定)

   マウス・ヘルメット(防御力一律100固定)

   マウス・シールド(防御力一律100固定)


HP100

MP100

攻撃力100

防御力100

素早さ100

魔法力100

運100


スキル・必殺技

マウス・スラッシュ

窮鼠猫を噛む


耐性

火0

水0

雷0

風0

土0


所持しているゴットカード

・マウス・ナイト1枚

・コウモリ1枚

・魔法使い2枚

・キメラ1枚


ミキちゃんの国

・内政1 治水1

・外交1 同盟1

・軍事3 移動1 訓練1 城壁1

・人事1 派遣1

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