しし座、再び

昨日は感想に返信が出来ず、申し訳ありませんでした。


実は、昨日の夜にPCが謎の不具合を起こし、一部データが破損してしまい、状況の確認のために時間を割いておりました。


破損してしまったデータの中にはこの小説の原稿も含まれており、ただ今現在大絶賛凹み中でございます。


取り合えず大急ぎで書いた文を思い出しながら改めて書き直しているわけですが、PCの不調の原因がわかっていない今、近いうちに同じことが起きる可能性もあるわけで、それを踏まえて一度修理かメンテナンスに出したいと思っています。


詳しいことはまだ決まっていませんが、明日から暫く投稿が途切れてしまうかもしれません。

多くの人に支えられながらこの小説を毎日投稿していた自分としては、こんなことでそれが途切れてしまうことが本当に悔しくて悲しくて仕方がないのですが、長く執筆を続けるために必要なことだと考え、そういった判断を下しました。


こちらの小説はある程度カクヨムさんの方にお話を予約投稿していたこともありますので、もしかしたらPC自体になんの問題もなければ毎日投稿を途切れさせずに済むかもしれませんが、そこまで期待せずにいてください。

本当に申し訳ありません。急ぎ再開出来るよう全力を尽くしますので、ほんの少しだけお待ちいただけると幸いです。


―――――――――――


「うぅぅ……ごめんね、枢……あなたにご飯すらまともに食べさせてあげられないママを許して、許して……」


「そんな凹まないでいいっすから、そろそろ立ち直ってくださいよ。俺はこれっぽっちも気にしてないんで」


 焼肉屋での食事を終え、梨子と共に【CRE8】本社に戻ってきた零は、未だに凹みっぱなしの彼女を気遣いながら食後の休憩を取っていた。

 既に彼女に代わって支払った昼食代は返してもらっているし、なんだったら自分の分の代金も受け取っているため、しっかり梨子に奢ってもらった形になっている零は、本当に彼女に感謝しかしていないのだが……メンタルが脆弱過ぎる梨子の方は、大事なところでやらかした自分自身のミスをずっと責め続け、気にし続けているようだ。


 机に突っ伏してスライムのように蕩けながら涙を流す彼女をどう慰めたものかと、零が考えていると――


「あれ、梨子姉さんじゃないか。それと零、あんたも一緒か」


「あっ、来栖先輩! ちわっす!」


 背後から聞こえてきた声に振り返った零は、缶コーヒーを片手にこちらへと歩いて来る玲央の姿を目にすると、すぐさま椅子から立ち上がって彼女に挨拶をした。

 後輩らしいというか、真面目というか、律義に自分に礼儀を尽くす零へと苦笑を見せた玲央は、そんなに気張る必要はないと手を払う仕草で彼へと伝えながら、空いている席へと腰を下ろした。


「そっか、零が担当してるVtuberのメインイラストレーターって梨子姉さんなんだっけ? 珍しい組み合わせだと思ったけど、そういうことか」


「ええ、まあ……来栖先輩こそ、加峰さんと仲良いんですか?」


「そこそこね。ほら、この人ってなんか見捨てられない雰囲気してるじゃん? ついつい気に掛けるようになっちゃってさ」


「うぅぅ~……玲央ちゃ~ん、自分は駄目なママなんす~……! 自炊も出来なきゃ奢ることも出来ない、可愛い息子に美味しいご飯を食べさせてあげられない駄目ママなんすよ~……」


「ああ、はいはい。大体の事情はわかったよ。あんたも苦労してるね、零」


 割とフレンドリーに梨子に接する玲央の姿に、零が正直に驚きを露にする。

 あのコミュニケーション弱者である梨子が意外な人物と仲が良いことに驚く彼であったが、玲央の性格が自分とよく似ていることを思い出した彼は、自分と梨子がそうであるように彼女もまた相性がいいのだろうと納得して深く頷いた。


 多少はマシになった梨子が年下の同期に泣きつく中、テーブルについている面々の顔を見回した玲央は、少し興味深そうな表情を浮かべると、椅子の背もたれに寄りかかりながら2人へと言った。


「にしても、意外なタイミングでこの面子が揃ったね。出不精の梨子姉さんがここに来たお陰なんだろうけどさ」


「え? この面子って、俺たちに何か共通点とかありましたっけ?」


「ああ、薫子さんから聞いてなかったのかい? まあ、大したことじゃあないんだけどさ……」


 なにか意味深なことを言う玲央へと、率直に感じた疑問をぶつける零。

 そんな彼をちらりと一瞥した後で、玲央は小さく笑みを浮かべながらその答えを告げた。


「アタシら3人、薫子さんにスカウトされてVtuberになったメンバーなんだよ。な? 大したことじゃないだろう?」

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