恋愛経験ゼロの俺が本気を出した結果
涼湊羽夢
序章
突然だが、人とは何故誰かと寄り添っていたいと思うのだろうか。
誰かと楽しく喋ったり、笑ったり、触れ合ったり、泣いたり。
それらは確かに美しいものではあるかもしれない。
だが、それを人に強要したり、それらができない人を嗤うのは間違っていると俺は思う。
ただ世の中には、そうやって他人ができないことを嘲笑ったり、自分ができるからといって、他者ができないことを否定しようとする輩が巨万といる。
そして、そういうことは学生たちの学校生活においてでも大きく影響しているだろう。
たとえば、今ではもうなじみのあるスクールカーストというものでは、下のものよりも上のもののほうが偉く、学校生活をより楽しんでいると思われがちだが、そんなことはない。
なぜなら俺はこれでも楽しめている方だからだ。
俺、、、といってもスクールカーストなんてもので表すと、中の下、いや下の上くらいだろうか。とにかく、高いほうではないのである。
でも、俺はそんな中でも楽しむ方法を知っている。
それは、さっきも述べたような奴らと関わるのを避けるために、ほぼ全員を避けて過ごすというものだ。それが一番合理的だろう。学生生活なんてものは一生に一回のみ。
それを踏まえたうえで、いちいち人の分別作業に時間をかけるひとがいるだろうか。
たしかに、いるにはいるかもしれない。だがそれは圧倒的時間の無駄だということに気づくべきだ。そんなことをしていたら、せっかくの青春だかなんだか言っている時間が信じられない速度ですぎていく。そのことを俺はわかっている。
だから、極力は人に関わらないようにしている。
まぁ、長くなってしまったが、結論から言うと、陰キャしか勝たん ということだ。
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