第4話 そもそもの始まり ー持ち出せなかったX68000ー

なぜソヴィエトの命を受けた在日ロシア人たちがメガドライブを大量に入手しようとしたのか。それは、UNIXワークステーションにすることが可能だったX68000の共産圏への持ち出しに失敗したからである。


米ソ冷戦時代、対共産圏輸出統制委員会(Coordinating Committee for Multilateral Export Controls)、通称COCOMという規制が存在し、日本もその加盟国であった。


対共産圏輸出統制委員会

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%BE%E5%85%B1%E7%94%A3%E5%9C%8F%E8%BC%B8%E5%87%BA%E7%B5%B1%E5%88%B6%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A


そのため、COCOM加盟国からはワルシャワ条約機構加盟国をはじめとする共産圏への16ビット以上のコンピューターの輸出が禁じられており、密輸も厳しく監視されていた。


ワルシャワ条約機構

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AF%E6%9D%A1%E7%B4%84%E6%A9%9F%E6%A7%8B



しかし、なぜかキーボードが標準添付されていないゲーム専用機はそのCOCOM規制の対象外であった。

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