史上最悪ナ土曜日

@arayu

第1話 土曜日①

 ココ デ バクダン ヲ バクハツ サセル 。


警察に送られてきたメール。

差出人は不明。

誰もがイタズラと考え、ある部署にメールの件が回された。


県警特別事件対策班6係

通称 ステロク


特別事件といっても扱うのは、警察にきたクレーム処理、他の部署で問題を起こしたりした者が配属される、、。

"捨て場の6係"という嫌味を込めて "ステロク"と呼ばれている。

現在5名程の捜査員が常駐している。

先月、配属されたばかりの沢田がメールの件を捜査する事になった。


沢田は、所轄署の刑事として働いていたが職務質問を行なった際に対象が逃げた為に街中でカーチェイスになってしまい。

パトカー2台 市民の車8台 市営バス1台 対象の車1台 を巻き込む大惨事になり

ステロクに配属された男だ。


沢田は自分のデスクに座り、パソコンに向かいあった。

手元に置いてある大量のガムが入った缶から適当に摘んで口に放り投げる。

クチャクチャと噛んでいると隣に座っている中年の男が沢田に絡む。


中年の男「沢田君さ〜ちょっとクチャクチャ煩いんだよね」


沢田「えっ?そうですか?」


わざとらしくクチャクチャと噛んで見せる。


そんな沢田に苛立ちを見せながらも平静を装う中年の男。


中年の男「まぁ、いいや」


中年の男の名前は、横井。

ステロクに配属されて5年経過している。

横井は、元々県警捜査一課の刑事だった。


警察幹部の身内が事件を起こし、上層部がもみ消そうとした時に横井は一人楯突きステロクに飛ばされてしまった。

見た目は気弱そうな中年だが、刑事としては一流の男だ。

ステロクに回されてからは、日頃から捜査一課でも解決できなかった事件などを独自で捜査するのが日課だ。


隣で沢田が噛んでいる音に苛立ちを抑えながら2年前に起きた未解決の強盗事件の新聞記事を読んでいた。


沢田は、送られてきたメールの送り主のアドレスを調べていると、、。


隣にいる横井の携帯電話が鳴った。


横井「はい。横井、、」


つづく




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