リルカと守り人1

 守り人たちも集まってきた

 残るはニニミミ、タタムム、ココエエの三人

 三人の気配は既に集結しつつあるようで、その三人が合流しようとしている世界へ行けば会えるだろうと、リルカの転移で全員が同じ世界へと飛んだ


 ここは古のセカイ

 かつて世界を支配していた者達が眠る世界

「懐かしいですね。ここ」

 守り人たちは知らないが、この世界の住人達はリルカが一番初めに作り出したヒトたちだった

 故に古の支配者

 ただ、かつての戦いで力を完全に失い、古の支配者たちは眠りについた

「こっちです守り人たち」

 リルカはこの世界をよく知っているようで、見知った道を案内した

 特にこれと言って何かがあるというわけではないが、何もない道を進んでいくといくつか大きな水晶のようなものが安置されてあるのが見えてきた

「主様、これは?」

「この中には古の支配者たちが眠っています」

 水晶を覗くと美しい女性、少女が眠っている

「彼女たちはみんな、すでに魂がない抜け殻です。私達を助けるため、彼女たちはその魂を力に変えて・・・」

 古の支配者は美しい状態のまま眠るかのように死んでいる

 リルカたちはここで残る守り人三人を待つことにした

「あれ? 主様、ここの水晶なんだか変なのだ」

 シシララが指さす水晶、それはひび割れている

 そのひびは段々と大きくなり、やがて割れた

「な!? 何が起こっているのですか!?」

 割れた水晶から一人の少女が倒れ込む

「この子は、クカミ・・・。古の支配者の中でも最も力の強い子です」

 クカミも他の古の支配者たちと同じように自らを犠牲にして倒れた

「ク、カミ?」

 リルカはクカミに触れる

「う、うううん」

「生きて、る?」

 クカミは立ち上がり、伸びをするとリルカを見つめる

「お姉さん、誰?」

「クカミ、あなた記憶が」

 キョトンとしているクカミ

 リルカはなぜ彼女だけ蘇ったのか分からず動揺した

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