神と鬼神5

 久しぶりの僕の世界、母さん、そして精霊や妖精たち

 皆来てくれた

 今僕は精霊の国の玉座、母さんの隣に座っている

 ちなみに母さんの膝枕で頭を撫でられている感じだ

 みんな見てるからちょっと恥ずかしいけど、母さんの拘束から逃れれそうにない

 そう言えばあの後のことなんだけど、アカネさんも消えたんだ

 未来が変わったからだね

 ただどういうわけかこの過去の世界にいたはずのアカネさんやクノエちゃんたちに記憶が残っているんだ

 パラドクスを防ぐための世界の手段だろうってことで話がついたんだけど、実際どうなのかは分からない

 つまりなんていうか要するに

 未来のアカネさんやクノエちゃんたちが過去と魂が融合? この場合は元に戻ったってことかな? よくわかんないけど

 とにかく僕らはもう未来へ戻らなくちゃいけない

 まだ眠っているリルカちゃんを連れて僕らはサクラさんと手をつなぐ

「未来でまた会いましょうリディちゃん」

「うん! 母さん、またね!」

「さーてこの天才ハルナちゃんの時空連動帯移動システムで、あっという間に未来の私の世界に戻っちゃうよ!」

 能力が完全開花してからあのめんどくさがりでおっとりとしたハルナさんの様子がおかしい

 そう思ってたけど、詩季さんの他のメンツに聞いたらあれが本来のハルナさんらしい

 テンションがすごく高くてお調子者、でもまぁめんどくさがりな面もあったみたいだし、自分の力が制御できなくて沈んでたんだろうってことみたいだ

 ハルナさんの能力が発動してまばゆい光と、頭がグネグネとこねくり回されるような感覚に包まれる

 目を開ける

 ここは、ハルナさんの住む世界で間違いない

 何せハルナさん、いや詩季さんの家なんだから

「無事帰れたみたいですわね」

 いつの間にかハルナさんがフユノさんに代わっていた

「ああ、ハルナならもう中で眠りにつきました。頑張ったからしばらく寝るそうです」

「ハハ、ハルナさんらしいね」

 ひとまずは報告に狭間の世界に戻らないと

 まあアカシックレコードで確認してると思うけど一応ね

「それではもう行くのですね?」

「うん、ハルナさんにありがとうって伝えてください」

「ええ、またいつでもいらして下さいな。リディエラちゃんはわたくしたちの大切な友人ですもの」

 僕は本当に友人や家族に恵まれている

 だから彼らを、皆を守りたいんだ

 また安心して暮らせる世界にしなくちゃ

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