守り人8

 末妹のココエエ

 サバサバとしているが姉たちが大好きな妹らしい妹

 人懐っこく甘えん坊だが頭がよく、様々な場面で姉たちの手助けをしている

 そんな彼女の生体武器は絶盾KKLLといい、どんなものでも防ぐ

 攻撃はもちろんのこと、概念までをも防ぐ力を持っていた

 そして彼女は今一人で不安になっていた

 生まれてこの方姉妹たちと離れたことがないココエエは、今にも泣き出しそうなほど不安だった

「ううううう、早く主様を見つけて姉ちゃんたちと合流するっさ」

 この世界は夜の深い世界らしく、日が昇らない

 ずっと夜で月しかないのだが、住人は一応いるようだ

「お、そこの人、あたしの主様をみなかったっさ?」

 やっと人に会えたことが嬉しくて意気揚々と聞いたのだが、振り向いたその人物はどこからどう見てもゾンビ、アンデッドだった

「ひっ、きゅぅうう」

 アンデッドを見た瞬間ココエエはショックで気絶してしまった


 しばらくして目を覚ましたココエエ

 どこかの家で寝かされているようで、恐る恐る顔を上げて周りを見てみる

 普通の家だ

 特に装飾が豪華なわけでもなく、一般的な家庭

 さらによく目を凝らしてみると、台所のようなものがあり、そこに一人の髪の長い女性が立って料理をしているようだ

「あの」

「あら、目が覚めたのね。今料理ができたからそっちに持っていくわね。それにしてもいきなり気絶したって主人から聞いたから驚いたわ。よっぽど怖い目にあったのね」

 女性の優しい声

 それに安心し、先ほどのは幻だったのだろうと考えた

 そして女性が振り返る

 どうみても幽霊です

「ギャァアアアアア!!」

 悲鳴を上げるココエエ

 ここまでで分かる通り、彼女はホラーやオカルトが大の苦手だった

「あらあら、どうしたの? 大丈夫?」

 優しいし落ち着いた雰囲気でとても幽霊とは思えないが、姿は確実に幽霊、ゴーストやレイスの類た

 料理を持って段々と近づいてくるため、ココエエは恐怖で失禁してしまった

「あ、うう、うええええん」

「あらあら、どうしましょう・・・」

 泣きじゃくるココエエに困った様子の幽霊の女性

 そこに彼女の旦那、つまり先ほど最初に出会ったゾンビの男がやってきた

「どうしたんだサダ・・・。お、目が覚めたんだねお嬢ちゃん」

「ジョージ、この子、ここに来る前によっぽど怖い目に遭ったんじゃないかしら? 凄く怯えてるの」

「ひ、ひいい、来ないで、来ないで!」

 生体武器のKKLLを出すと、全てを拒絶した

「きゃぁ!」

「サダ!」

 弾かれた幽霊サダをゾンビのジョージだ受け止める

 ココエエはそれを見て生体武器をしまった

「あ、う、その、ごめんなさい」

 ようやく彼女は理解したのだ

 このアンデッドたちは人と変わらないことを

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