学園生活18
ところでなんだけど、あのたくさんの猫たちに囲まれてひれ伏された時に新しいスキルが浮かんだ
いやこれスキルなんだろうか?
まず名前が猫王への道っていうので、説明には猫、または猫獣人、猫魔物、猫神獣を従えて王を目指しましょうとある
そしてさらに階級と言うものがあるみたいだ
現在解放されている階級が準子爵となってる
これはどうやらこの世界に住む猫系生物を従わせることでその数に応じて順々に上がっていくみたい
で、今私に従っているのが(フォロワーと書いてあってSNSみたい)猫二百五十三匹、猫獣人二十八人となっている
あれ? その下に犬神獣一匹と書いてある。これは多分フェイのことがね
いや狼でもいいんかい!
まぁとりあえず配下の数が二百を超えたため追加されたらしいんだよね
そして一番すごいのが、この階級は上がるごとにどんどんと私の力が増すってところなのよ
つまりどんどん猫配下を増やして階級を上げて行けば、私は最強の猫になるというわけか
現在動くあの魔人とかいう連中にだって引けを取らないようになるはず
よし、今はまだこの街の猫たちしかいないけど、いずれ色々な場所にいる猫を仲間にして強くなろう。と、心に決めてまた観光にもどるのであった
さてこの街には猫に関する名所が数多くあるらしい
その中でも一番有名なのが中央広場にあるニャフテス神像だ
この街の名工が作ったらしくて、素晴らしい躍動感でまるで今にも動き出しそうなんだとか
それから街の西にある猫カフェ地帯。ここはもう絶対行くっきゃないよね
で、東には猫魔物牧場があるらしい
気ままに暮らす猫魔物がたくさんいるみたいだから必見!
まあまずはニャフテス神像だね
噴水にもなってるらしいから待ち合わせにも最適とパンフレットには書いてある
「ニャフテス様って昔この国を守ってくれた神獣なんでよね?」
「ええそうよ。だからこの国の人達は猫への感謝を忘れないの」
「ニュハハハ、照れるにゃ」
私のことじゃないけど、猫に感謝って言われるとちょっと照れ臭いよね
そして何気ない話をしてるうちに街の中心についた
そこには かなり大きなニャフテス像があって、勇猛果敢さがしっかりと伝わってくる見事な像だった
でもそれでいて可愛らしさもあって私はこの像を気に入っちゃったよ
「可愛いねぇ。私ほどじゃないけどにゃ」
で、私が像を見上げているといつの間にか猫獣人たちが集まって来ていた
私とニャフテスを見比べて目が輝いてる
いや確かに似てるけど違うから! 私は普通の猫ですから!残念!
というわけで私達はすぐにその場を去った
ざわざわし始めてたし、さらに人が集まて来てたしでおちおち観光もできないですわ
次に来たのは当然西の猫カフェ地帯
ここにはたくさんの猫カフェがあるんだけど、猫同伴オッケーなカフェばかり
だからこそ私も入れるんだよ
ちなみにここの猫たちは喧嘩なんてしないし、おとなしい子ばかりだから、私みたいに猫に好かれすぎてなくても頭をスリスリとしてくれるくらい人懐っこい
そんな猫たちにまたしても頭を垂れられた
あ、表示されてる猫の数が増えてってる
どの猫カフェの猫たちも驚くほど美猫ばかりだ
おお、あのオス猫イケメン
ん? 私中身は人間のはずなのに猫に恋しちゃいそうになってるよ
まあある意味恋してるからこうなってるわけで、それでいいのかな
ほぼすべての猫カフェを回ったところで日が暮れ始めた
続きはまた明日にしようっと
取っていた宿に帰るとちょうどご飯の時間だった
お母さんとミナモちゃんはビュッフェスタイルの食事で、私は高級猫ご飯をもらった
一口食べた瞬間天にも昇るような幸せを感じるほどの美味しさ!
ああ、生きてるって素晴らしい。そう思えるほどの美味しいご飯
お魚をふんだんに使ったフレークに猫用お野菜、それからお肉もついてる
美味しすぎて食べる口が止まらない
はしたないかもしれないけどがっついちゃった
「ふふ、ミーニャ美味しそうに食べるね」
「うにゅ、これはたまらにゃい味なんだにゃ!」
ガフガフと食べ進めてすっかりお腹いっぱいに
毛づくろいそしてごちそう様をした
「ふぅ、美味しかったねお母さん」
「ええ、明日はアニャに会いに行きましょう。ちょうど東にいるみたいだし、連絡も取れたから」
「んにゃ! 会ってみたいにゃ!」
「うんうん、お母さんの昔のこと聞きたいなぁ」
「それじゃあお風呂に入って今日はもう休みましょうか」
食事を終えて私達は大衆浴場で湯船にゆっくりと浸かった
ああお風呂はいいものだにゃぁ
あ、この宿も当然猫との入浴オッケーだよ
お風呂から出て部屋に戻り、少し楽しい話をしてから眠った
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