第6話 キアタ村

 村に着くと、君たちは....



 とても歓迎された。


「よくきたねぇ、キアタ村にようこそお二人さん」


「お!君は獣人かい?珍しいねぇ」


 もみくちゃにされている。


「な?いい人達だったろ?」


「そうみたいだね。僕の心配しすぎか」


「宿も用意してくれるみたいだぞ」


「それはありがたい。ひとまずそこで休ませてもらおう」


 レオたちは村に唯一ある宿屋に泊めさせてもらうことになった。とてもありがたいことだが、レオは少し疑問に思うことがあったので宿屋の主人に尋ねることにした。


「宿屋のおじさん。泊めさせてくれてありがとう。ちょっと質問なんだけど、なんでこんなに僕たち歓迎されているの?」


「こちらこそ泊まってもらってありがとうよ。なんで歓迎されているかね。それは、この村にはあまり人が来ないのさ。ましてや獣人なんてみんな見たこともなかったからね。物珍しいのもあっただろうけど、みんな久しぶりの旅人を歓迎したいのさ」


「なるほどね。わかったよ。ありがとう」


 レオは自分の部屋へ戻るとカイに宿屋の主人との会話について話した。


「なーんだ、そう言うことだったのか。まあ、俺も人間と関わることなんか今までなかったから、結構新鮮で村の人の気持ちわかるかもなぁ」


「そっか。まあ、村の人が歓迎してくれてるみたいだしよかった。今日はゆっくり休んで、明日は父さんが木を売っていた人に話を聞きに行こうと思う。父さんも結構頼りにしてたみたいだし、色々教えてくれるかも」


「それじゃあ、まずは腹ごしらえだな。なんか食いにいこうぜ」


 その日の夜は宿の近くにあるレストランで夕食をとった。街の人も来ていて、少しずつ僕たちに食べ物や飲み物を奢って行ってくれた。


「こんなに食べきれないよ」


「俺は食べるぞ。せっかく奢ってもらったんだからな」


 カイは見事に全てを平らげた。お腹がいっぱいになりすぎて苦しそうにしている。歩き疲れて体も疲れていたので、そこからすぐに宿屋に戻り眠りにつくことにした。レオとカイは別々の部屋で一部屋分の料金でいいということでそれぞれ部屋をつかわせてもらえることになっていた。


「また明日なレオ!」


「またね、カイ。寝坊するなよ?」


「わかってるよ。お前こそな」


「わかったよ。おやすみ」


 そうして、2人ともそれぞれ眠りについた。


 その日の夜


 物音がしてレオは飛び起きた。


「誰かいるのか?」


 返事はない。


 不安になってカイの部屋に行く。


「カイ?おきてる?」


 すると、部屋の中から大きないびきが聞こえた。これは完全に寝てるな。少しドアを開けて様子を見る。


 カイはベットでちゃんと寝ていた。なんだったんだろうな。また僕の心配症が出たのかもしれないな。少し落ち着こう。そう思って自分の部屋へ戻りレオも眠りについた。


 次の日の朝


「カイ!いつまで寝てるんだよ!」


 カイが時間になっても起きて来ないので起こしに来た。


「もう!開けるよ?」


 部屋を開けると


 カイの姿はなかった....

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