合同授業はもう直ぐ終わる
私達は現在、敵に後ろから縛られ刃物で脅されている。
「おら!立て!」
「あいつらの所に行くぞ!」
「!ぃっ、」
「セイカちゃん、どうし」
「喋んな!さっさとこい!」
刃物が足に当たったので血が出てるだろう。
太ももをスッパリやった感覚がある。
私達はレイガくん達の所まで無理矢理引っ張られた。
「おい!ガキ共!こいつらはお前らの仲間だろ!」
「何もして欲しくないなら、大人しくしろ!」
「セイカさん!」
「コンくん!」
「人質かよ、グズ共が」
「、、、、、。」
レイガくんは無言だ。
足が痛いくてジクジクしてきた。
その時、上から何かが降ってきた。
「だめだよ~。こんなことしちゃ~」
「全く、いけない人達」
「なっ!いつのまに!」
ローズくんとアンリさんが私達を捕まえていた人達と私達を引き離した。
「セイカさん!その傷は?」
「ん?これは、さっき引っ張られた時に刃物が当たったみたい」
<火炎(かえん)>
<爆炎>
<炎雨(えんう)>
「レイガくん?」
「殺してはいない」
レイガくんは呪文を省略して魔法を連発したけど、一応手加減はしたみたいだ。
その証拠に男達は焦げているけど生きているみたいだ。
「レイガ様、天女様を傷つけられて頭にきたみたいね」
「当たり前でしょう!ああ、美しいセイカさんの足が!」
「天女?何の事?あ、コンくん大丈夫?」
「大丈夫だよマナカくん、ありがとよ。天女の事は後で教えてやるよ」
「何で、レイガ様は怒っているんだ?」
「ランジェにあとで聞けば~」
天女って何か分からないけど、みんな怪我はないみたいだ。
「セイカ、足を見せろ。治す」
「レイガくん治癒魔法も出来るの?」
「血を止めるくらいだ。あとは俺が運んでやる」
「確かに、痛いのは嫌だからお願いするよ」
レイガくんに治癒魔法をかけてもらったけど、確かに血が止まるくらいで痛みはあるので、レイガくんに抱き上げてもらった。
「この男達はどうします?流石に放置する事は出来ないんですが。それと卵もどうしましょうか?」
「確かに、こいつの言う事っていうのはムカつきますがどうします?レイガ様」
「モンスターの卵はほとんどが、そのままにしても育つ。男達の事は、知らん、どうでもいい」
「レイガ様怒ってる~。コンくん、お願い~」
「分かりました。けど、みんな警戒してここには居ないみたいです」
「コンくん、私と一緒に演奏するのはどうかな?」
「それだ!それだったらみんな寄って来るだろうし。よろしく、セイカちゃん」
「ああ、頼まれた。レイガくん、あの岩の所に降ろしてくれる?」
「分かった」
レイガくんに降ろしてもらい私は横笛、コンくんはリュートを出して音を奏でる。
「♪ー♪♪~♪ー♪♪♪~ー♪♪~♪~♪♪♪~♪」
「キレイ、、、、」
「うわぁ、、、、」
「、、、、、。」
私達が音を奏でているとモンスター達が近付いて来た。
モンスターが来たので私達は音を奏でるのを止めた。
「モンスター!」
「危ない、コンくん!セイカさん!」
「二人共、待ってくれる?あの二人は考えがあるみたいだから」
「アンリ先輩、分かりました」
コンくんがモンスターに近付いて優しく撫でる。
「オレの頼み聞いてくれる?」
「ぐお」
ウルフ型のモンスターは尻尾を千切らんばかりに振っている。
「こいつらが、このアホ達を運ぶの引き受けてくれるってさ」
「どういう事?」
「こいつ、ただの吟遊科の生徒じゃ無いのか?」
「そういえば、マナカくんには説明の途中で終わったっけ。コンくんのサブ職はモンスター使いだよ」
「「モンスター使い!」」
「モンスター使いって本当に居たんだ」
「はじめて見た」
マナカくんとセロが驚くのも無理はない。
モンスター使いは素質がないとなれない職業なのだ。
モンスター使いとは、モンスターと心を通わせ全てではないがモンスターの言葉が分かるり、モンスターに好かれる者の事をいう。
学園でも二、三人くらいしか居ないレアな素質なのだ。
「みんな!この子がリンリン草を見たって言ってる」
「本当に~?なら、案内してもらおうよ~」
「行って来なよ、私は足が痛いからここで待ってるから」
「オレとコンだけで行って来るね~?直ぐ戻るよ~」
「じゃあ、行って来ます!」
コンくんはウルフに乗って行くみたいだ。
隠密科のローズくんならウルフの速さに追いつけるから大丈夫だろう。
(少し休憩してから学園に帰るか。足痛いな~。今日は歌を唄うの止めよう。何か疲れたし)
ローズくん達の帰りを待ちながら、この授業が終わったら眠りたいなと思った。
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