乙女系ギャルゲーRPGの世界に生まれた私はモブの中のモブ?

あおい夜

一章 高校生活の始まり

今日から、高校一年生

突然だが私には前世の記憶がある。

前の私は事故で死んでしまったみたいだ。

死ぬ前の私は興味本位で買ったゲームをしていたが結構面白かったので、ネットなどで色々調べたりもした。

そのゲームとは乙女系ギャルゲーRPGというゲームで、女の人にもギャルゲーとRPGを楽しんで貰おうと作られたゲームだった。


何故そんな話をしているのか?と思うだろう。

まぁ、簡単な話で私が生まれたこの世界がそのゲームの世界で、私の通っている学園がゲームの舞台なのだ。


私は、、ただのモブだ。

悪役の女の子の取り巻きでもなく、誰かのファンでもなく、死ぬキャラでもない。

本当に、、、ただのモブだ。


ココがゲームの世界だと気がついたのはもっと前からだったけど、今日から主人公達などが入学して来るのだ。

この学園では中学から大学までのエレベーター式だけど、高校や大学の入学式からこの学園に来る人もよくいる。

つまり、高校の入学式の今日はゲームだとプロローグみたいなモノだ。


一応ギャルゲーなので主人公は当然男なのだが私がやっていたゲームは乙女ゲーとRPGとギャルゲーをくっつけたゲームで恋愛面での特徴は、主人公がヒロイン達とくっつくだけではなく友情エンドなどもあり、主人公が親友やライバルキャラ等の色んなキャラクター達の恋愛をサポートしてくっつけたりする事も出来るのだ。

簡単に説明すると例えば、親友とヒロイン二人の恋愛イベントを発生させていき、親友とヒロインを付き合わせる事が出来るのだ。


RPG面の特徴は、まず学園に色んな職業学科があり主人公は色んな学科から好きな学科を選び、選んだ学科でステータスが決まる。

ちなみに、選べる学科はゲームをクリアする度に増えてくる。

私は吟遊学科に所属している。


RPG面の特徴のもう一つは主人公の種族を選べる事で選べる種族は、人族、獣人族、魔族、の三つから選べる。

ちなみに、私は人族に生まれた。


そしてRPG最大の特徴の戦闘は、普通のRPGと変わらなくヒロインや親友やライバルキャラ等とパーティーを組んで戦う。

ただし、ヒロインやライバルキャラの好感度などでパーティーを組んでくれる人とパーティーを組んでくれない人がいる。


など色々あるが、そのゲームの主人公がこの学園に今日入学して来るのだ。

ちなみに私は今、学園に着いた所だ。


“ドンッ”

「きゃあ!」

「ご、ゴメン!大丈夫?怪我はない?」

「いえ、私こそ余所見をしていましたから。貴方もお怪我はありませんか?」

「いや、僕に怪我はないよ。ただ、この学園の桜が綺麗で僕の方も余所見して歩いてたから」


(あ、最初のイベントだ。女の子の方は、、、治癒科の聖女様って云われてるメインヒロインのカンナちゃんか。ならあの魔族の男の子が主人公か)

魔族を選べるようになるには友情ハーレムエンドをクリアしないとならない。

友情ハーレムエンドは、親友とライバルキャラなどの男キャラ達の好感度が全てマックスでヒロイン達の好感度も全てマックスの時になるエンドだ。


(魔族ってことは主人公が選べる学科は全て選択出来るってことか)

魔族は全てのステータスの平均が高いので大抵の事は出来るのだ。

ちなみに、主人公は吟遊学科を選ぶ事が出来ない。


「私は治癒科のカンナと言います」

「僕は魔法剣科のマナカ。よろしく」


主人公の名前は『マナカ』らしい。

ここでずっと見てても、私が入学式に遅刻してしまうので私はその場から立ち去った。



私は受付の所に着いたので並んで待っていた。


「次の人、所属学科と名前、種族を名乗ってください」

「すみません。吟遊学科所属のセイカ、人族です」

「吟遊学科は、、、あの一番少ない列です。並んで待っててください」

「はい」


吟遊学科は一番人気のない職業だ。

戦闘の時は、攻撃出来ない上に回復も余り出来ない、敵を異常状態にする事が出来るくらいだと思っている人が多くいるからである。

最初から中盤くらいまでは本当に余り出来ないが、極めると色々出来るようになる職業だ。


「これから入学式を始めます。まずは、新入生代表のあいさつからお願いします」


(新入生代表って事は、このゲームで人気ナンバーワンのあの人か)





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る