宴は情報交換会?


「洋子様は年下の私によくしてくれます、心より感謝しております、失礼ながら洋子様は私が全力でお守りいたします」

「まぁ、雪乃様♪」

 洋子様、嬉しそうにしましたね。


 弟さんが、

「お姉様を宜しくお願いします」

 なんて云うのですよ、なんとも可愛くて……

「弟さんはお幾つなの?」

「八つです、華族尋常小学校の二年です」


「お料理は美味しい?」

「はい、『チキンスープカレー』が美味しかったです」

「何もないけど、楽しんでね」

「はい!」


 洋子様のお母様と弟さんは、ふたたび料理をお取り行かれました。


 ダイアナ様が小百合さんを連れてこられました。

 神津様のご両親を目で探すと、お父様に呼ばれたようで、なにかお話をされています。

 皇太子殿下も呼ばれたようですね。


 もう大勢は決しているのですよ、私の負け、後は条件闘争、これについては丸呑みなのでしょうから、なにも神津様を巻き込んで、画策しなくても……


「雪乃様、小百合さんがなにかおっしゃりたいそうですよ」

「なあに」


「先ほどの陛下のお話ですが……『愛人の身内も招待されている』とおっしゃっておられましたが……その……いいのですか?」

 真剣な顔ですね、返事次第では泣きそうな雰囲気です。


 お父様と、神津様がこちらを見ていますね……

 良いですよ、のってあげますよ、もう諦めましたから……十一歳の少女、もらってあげますよ!


「私のこと、どう思うの?」

「好きです!」

 即答ですね……


「小学校を卒業したら、私の愛人になってくれる?」

「なります!」


「エッチなことをするのよ?」

「当然です!」


 やれやれ……誰のシナリオなのかしらね……陛下?やはり神様なのでしょうね。

 十三歳と十一歳の『まぐわい』を見たいの!ロリータ趣味も極まれりね!


「さあ、まずこの話をお父様、お母様にしてきてね」

「はい!」

 小百合さん、走って行きました。


「雪乃様、諦めましたね」

 ダイアナ様が笑っています。


「諦めさせられました、まぁ仕方無いことでしょうが……ところで、私の王国料理、お口に合いますか?」

「いつも思いますが、雪乃様はお料理上手ですね、でも何でもされては雪乃様が疲弊されます、私たちもお料理ぐらい、代わりにいたしますよ」


「これから、時々お願いいたしますね、皆で肩肘はらぬ日々を送りましょう、安らかに日々を送りましょう」

「そうですね」


「ところで『ビーフシチュー』の作り方を後で教えて下さいね、あれ、美味しかったですから♪」


「そういえば、文子様はどこかしらね」

「あそこ、ご家族のところにおられますね」

 楽しそうに笑っておられますね、そう言えばご子息はおられないですね。


「皆さん、楽しんで下さればいいけど、酔っ払いは勘弁してほしいわね」

 洋子様が、

「そうですね、激しく同意します!皇帝陛下があれですから、皇太子殿下もご同様ではと心配です」

「確かにね、その時は皆で逃げましょう!王国へ逃げましょう!私も酔っ払いは嫌いですから」


 三人で笑ったりしていると、文子様が、ご両親様を連れてこられました。


「雪乃様、両親です」

「お母様には先頃お会いいたしましたが、その後、お元気でおられましたか?お父様には初めてご挨拶させていただきます」

「雪乃です、大事な娘さんにそわしていただき、ありがとうございます」


「いえ、文子は粗忽者で王女殿下にご迷惑をおかけしていないか、そればかりが心配です」

「文子様は私たちの姉に当たる方、私たちは文子様を頼りにしております」


「そのお言葉を頂き、安心しました、文子を宜しくお願いします」

 そういうと、お二人もお料理を取りに行かれます。

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