帝都の出来事


「あっっっっ、仕事の後の温泉!極楽極楽」


 四人で湯船に……

 もう、散々裸を見せ合っている仲、いまさら恥ずかしいはあり得ません。

 でも、さすがに文子様は十六歳、胸は誰よりも大きくて……


「あら、雪乃様は私の胸に興味がおありで?」

 多分文子様のバストは、平均より少し上の82センチ!

 『解析』を起動すると、82.5センチ……


「羨ましいわ……」


「雪乃様のサイズは?」

「私は……すこし小さいの……76センチ……」

「私は80センチ!」

 同い年のダイアナ様の勝ち誇った顔がありました。


「私は81センチ……です」

 洋子様は平均ですね。


 まぁ、このお乳は全て私の物!一度は握りしめています!


「ここでバストのサイズを言い合っても、仕方無いことです、私たちの胸は全て雪乃様のものですからね」

 お、文子様、いい事をおっしゃいます。


「そうですね、雪乃様だけに見せるわけですから」

 ダイアナ様も同意されました。


「ところで洋子様、キャンプはどうでしたか?」

「良いところでした、帝室のプライベートビーチ、野暮な男もおらず、のびのびと泳ぎました、雪乃様も、三年になったら、ぜひに行かれることを勧めます♪」


「そうだ!今日、駅で売っていた新聞に、雪乃様とダイアナ様の事がかかれており、お二人のダンスのお写真が載っていました、思わず買ってしまいました」

「そうなの?後で見せてくれます?」


 どうやら、例の『デビュタント』の折の写真と思われます。


 この後、お風呂でキャアキャア騒ぎながら、髪や身体を洗い、『デリケートゾーン』の洗い方を伝授したり……

 洗い洗われたのですね。


 この後、洋子様にはルーム・ウェアを選んでもらいます。

「これで皆おそろいです♪」


 さて、四人で新聞などを眺めましょう。


 新聞には、こうありました。


 先頃、王国と帝国の不可侵条約が結ばれ、その象徴として岩倉姫宮雪乃王女殿下に、王国のダイアナ第六王女殿下が愛人となられた。

 これにより不可侵条約が発行され、いつもの夏の離宮で行われる舞踏会は、その記念祝典をかねることになり、当年十三歳の両国の王女殿下はデビュタントの最後にワルツを踊られた。

 さすが王国と帝国の華とうたわれる両王女殿下、見事なダンスを披露された。


 とあります。

 そして、ダンスの写真が載っていました。


「そういえば、毎年、夏の離宮のデビュタントはニュース映画になり、映画館で上映されるのですよ、楽しみだわ♪」

「えっ、公開されるの?」

 文子様の言葉は青天の霹靂でした……


「そうですよ、華族高女では、全員見に行かされますよ」


 ……


「でも、良いではありませんか、雪乃様の愛人がダイアナ様となれば、余程自信がなければ愛人にと、手を上げないはずです」


 洋子様も、

「確かに虫除けにはなりますね」

 そんなに笑わないで下さい!


 きっと、プライバシーなど、無くなってしまうのですよ……

 これから先、私の女学校生活、無事に過ごせるのかしら……

 もの凄く、不安になりました、はぁ……

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