第7話 百万 一与 ⑦
「ハチモン、4Dプロジェクターにバアル
——
—— 化物とは私が打ち勝ってみせる! 安心せよ! ただし、いつか次元の異なる悪しき世界との争いが起きる。
さぁ、国民よ立ち上がるのだ! そして勝利の嵐を起こそうではないか!——
力強く放たれた言葉の後、その立体的な書物は閉じられ、空間に消えた。
「このバアル国王の演説の後、それまで化物への絶望に活力すらなかった国民は、希望を見つけ、目標を定め、ジンの習得、
「イチにも訪ねたいと思うが、ワシは人々を心から救おうと命を捧げている者が、国民を争いに巻き込んでまで勝利しようなどと考えるものなのかと思うておる。
気づけは
「僕は …… まだ受け止めきれてはいませんが、ハレヒメを突然連れ去ったのがバアル国王の意思によるものであるのであれば許せない。選ばれし者なんて関係ない。ハレヒメはそんなの望んでいない」
イチはこれまで刷り込まれてきた聖者への念を、少しづつ修正していく。
ヤチホコは電スカから降りると、歩きながら話を続ける。
「
「もう一つ …… ですか?」
「うむ、確認じゃがハレヒメはジンを扱えるか?」
「いえ、お恥ずかしい話ですが、僕の家族は両親を含め誰もジンが扱えていません」
「うむ、その事からも一つ国は、ハレヒメを収監の対象とした訳ではないと考えておる。」
「 …… どういう事ですか?」
「言い出しにくいがな …… これはゲイトの分析から分かった事なのじゃが、
「なんだって! …… 」
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