第5話 百万 一与 ⑤
よって
位の順は上段から順に、特級、一級、二級
二級上以下は
また、今現在の
その一級の位に代々ついているのが、
「早速じゃが本題に入るぞ」
「イチ、カイエンからハレヒメの安否は聞いておるな?」
「はい、生きていると …… 」
「うむ、今は生きておるはずじゃ。ハレヒメの事を伝えるには色々と順を追って話さなければならんが …… さて、ハチモンや」
「こやつはワシの
先ほど、
よって補佐の中にも暗黙の階級のようなものが存在するが、あくまで暗黙であり国からの認知はされていない。
「イチヨさん、トーレさん、初めまして。八門 転です。よろしくお願いします。」
「 …… (さっき慌ててダイナミックに転んでだけど名前負けしてない人だなぁ)」
「ハチモン、早速じゃが始めてもらえるかの」
「かしこまりました」
——
ハチモンは右手指先を空中に固定すると、法式を描き始める。
次第に描きながらも、指先から薄っすらと読み取れるような光を放っては、それは揺らぎながら消えていく。
辺りの空気が明らかに変わった。
「(す …… すごい。さっきは失礼な事想ってごめんなさい …… )」
ハチモンはヤチホコの方に目を向け確認すると、軽く
「
——
ハチモンが発した途端に、ビリビリと空気が緊張に包まれた。
「なんだ …… 体が震えて、肺が、呼吸がしにくい …… 苦しい …… 」
イチは即座に自身の体の変調を感じ、その場で倒れてしまいそうな、意識を保つ事すらが難しい状態に陥った。
「おい、イチこら! 授業でやっている事だろう! 散らばっている気持ちを体の中心に超極限的に圧縮するんだよ! ジンに当てられて意識トぶぞ!」
カイエンの言う事をイチは出来る限りで実践すると、幾分か呼吸が楽になった気がした。
「
トーレがボソッと呟いた
「 ……
──
「なっ......」
体の拒絶反応からなのか、イチが座りながらも後ずさりをする。
強烈な乾いた破裂音と共に、
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