第7話今日も足立さんがやってきた



目を覚ますと足立さんが隣に居なかった


一瞬妙な不安がした


妙な不安?自分に問いかけた


なんだろうこれ


得体もしれない感覚に寝起き頭を追いつかせようと試みようとすると、


キッチンの方で音がした



顔を洗いに行くついでに足立さんを見ると彼女は料理をしていた


「おはよぉ、冷蔵庫の食材借りたよ。簡単だけど朝ごはんつくるからー食べよー!」


平常運転の足立さんに戻ってた


母親以外の女性の料理なんて食べたことがない


朝起きて早々にまた非日常がやってきた



というか、足立さん早起きだな



まだまだバイトまでは時間がある


午後2時


僕が四時間くらい寝てたけど


彼女は数時間で起きたのだろうか


間抜けな寝顔を見られたんじゃないかって思うと恥ずかしくなってくる



「簡単な朝食だけど出来たよー、丁度十条君も起きてきたタイミングだし、食べよ食べよ!」


夜遊びして、共に寝食をして



昨日までは考えられない出来事だ


「いただきます」


美味しい


ご飯に納豆に味噌汁、卵焼き、ほうれん草のお浸し


素晴らしきかな朝食



美味しそうに食べる僕を見て満足そうな足立さん


卵焼きが醤油派かソース派かマヨネーズ派か突っ込まれなくてよかった


お互い醤油をかけたけど、どうやら正解のようだった




「ご馳走様でした」



「いーえっ、これくらいお礼だよ」



洗い物までやってくれる足立さん



足早に片付けると身支度をして帰る支度をした


「服や下着昨日のままだったから急いで帰って変えてバイト行くから行くね、お邪魔しましたっ」



私服に着替えた足立さんをスウェットのまま駅まで見おくる僕


こうして本当に一日が終わった


なんだか夢みたいだ


「そいえば十条君はバイト何時まで?」


改札を抜ける際足立さんは聞いてきた


「22時だよー、片付けあるから少し足が出るけど」


「一緒だね、頑張ろっ!」



改札を抜けてこちらを振り向き手を振る足立さん


うん、やっぱりなんだか非日常だ



彼女を見送り自宅へ戻ると、軽く掃除をして近所のスーパーへ行き食材を買って、帰路に着く


さて、そろそろバイト行く支度するか


下ろした前髪をワックスであげて身支度を済ませバイトへ向かう支度をする僕


心無しか足取りが軽い




いつもより何となく元気にバイトをすまして

制服を持ち、さくっと賄いを食べて22時半頃バイト先を出て家へと向かう僕


明日は学校か


少しだけ憂鬱な気分がわいて、最寄りの改札を抜ける











そこには何時間か前に見た彼女が改札の外に制服姿で居た



「おつかれーお帰りっ!」



??



僕はただただ疑問にかられた


足立さん



何故ここにいるんだい?


多分僕は結構マヌケな顔をしていたと思う



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