第10話 マルルとミルル2


 突然泣き出したマルルとミルル

俺は慌てて二人を抱き上げた


礼司)「どうした?

恐い夢でも見たのか?」


俺は優しく尋ねてみた


マル)「ミルルが泣いたのにゃ〜

マルルも悲しくなったのにゃ〜」


礼司)「ミルルはどうしたの?」


ミル)「わかんなゃい」


礼司)「そうか

分からないか

あっちでココアでも飲むか〜」


マル)「ココアってなんにゃ〜?」


礼司)「甘くて

温かくて美味しい物だよ」


ミル)「のむー!!」


俺達はリビングに向い

カエデにココアを頼んだ

泣いた原因は所謂不安感からの

夜泣きだろう?

今迄不安定な生活や虐げられた生活等

様々な要因が考えられるが

マルル達と出会った時を考えれば充分理解が出来ると云うものだ


此の世界にはマルルやミルル達が大勢居る

俺の性格からして

見て見ぬ振りは流石に出来無いんだろな

やはり神眼の云う通り

俺個人の戦闘力をアップさせるしか無いか

それとも仲間をふやす?

俺には神眼やゴーレム達に創造神様が居る


神眼)『他に創造神様の眷属で有る

聖獣も居ますよ』


礼司)『何だ

俺の心を読んだのか?』


神眼)『レイジ様とは一心同体

ある程度は勝手に読めてしまうので

お許し下さい』


礼司)『そうだな

神眼は俺の中に居るんだよな

ある程度は仕方がないか』

「どうだ

ココアは美味しいか?

熱いからフーフーして飲めよ」


ミル)「おいちぃー!」


マル)「始めて飲むのにゃっ!

メチャメチャ美味しいのにゃ〜

お兄ちゃんはなんにゃー!」


礼司)「俺の故郷のお茶で緑茶だ

渋いからマルル達には未だ早いぞ」


マル)「香りが好いのにゃ」


礼司)「俺は香りが良く渋いのが好き何だ

寿司とか刺身に良く合うんだよな」


マル)「スシ?サミシ?」


礼司)「すしとさしみだな

要は生の魚の料理だ」


マル)「なまの魚の料理が有るのにゃ!!

マルルも食べたいのにゃ!」


礼司)「そうだな〜

二人が元気になったら海に行こう

海にはお魚がたくさん住んでるからな」


マル)「絶対なのにゃ!」


ミル)「みるるもょいく!」


礼司)「おう!

絶対に行こうぜ」


神眼)『地球神様から

クエストが有ります

魔石を大量に欲しいと云う事です

東部海岸線に大量の魔石が放置されています』


礼司)『確か魔石って高価何だよな

それが大量に放置って?』


神眼)『冬場は大量の雪に

山から降りて来た大型の森林狼に

冬眠しない大型のファントムベアー

夏場は超大型のクラーケン等が生息していますので高位冒険者ですら近寄りません

なので何万年も放置状態なのです』


礼司)『だったら

俺にも無理でしょ』


神眼)『大丈夫です

レイジ様は余裕で倒せる様になりますし

クラーケンは大変美味しい魔物なのです』


礼司)『取り敢えず

マルル達を寝せてから話しを聞くよ』

「良し!飲み終わったな

先ずはお口の中をクリーン魔法だ

そしてトイレに行ってベットに入る」


マル)「お兄ちゃんと一緒に寝たいにゃ!

駄目かにゃ?」


ミル)「いっちょにねる!」


礼司)「別に好いぞ

それじゃ一緒に寝よう

先にトイレに行って来なさい」


結局三人で寝る事になった

父母以外で一緒に寝るのは始めての経験だ

少し嬉しいかも?

ベットに入ると今迄不安だったのか

二人は俺のパジャマにしがみ付くと

直ぐに寝息を立て始めた

やっぱ幼児には安心感が必要不可欠な様だ


礼司)『さてクラーケンが美味しいと云う話しまでは聞いたな

でっ地球神様は魔石で何をするの?』


神眼)『たぶんテラフォーミング?

かも知れません

魔石だと比較的短時間で改変が出来ます』


神眼の話しでどうやら地球神様は

地球人自体を諦めたのかも知れない

2022年にとうとう人口が80億人を突破したらしい

確か俺も新聞で読んだが

国連の推計で80億人を超えたと書いて有ったな

そして神眼の考えでは

地球神様は

人口を自分達でコントロール出来無い人類は必要無いと考えて始めているのではと

創造神様も同じく思っているらしい


礼司)『本当にそう考えてるのかな~?』


神眼)『私も

同じ考えに行き着いております』


礼司)『何だか恐いな』


何だかんだと言って

此の異世界は全大陸で合わせてもギリ6億人を何千年も超えていない様だ


地球で一番人間を殺しているのが蚊だ

2022年に南米の或る国で蚊の絶滅作戦が始まってから

地球神様の言動が少し変わったらしい

要は遺伝子を弄った蚊を

自然界に撒き散らしてから地球神様の様子が変わったと云う事らしい

※地球神と呼ばれてはいるが

本来は太陽系の創造神


礼司)『そうなんだ

人類は捨てられてしまうのかな?』


神眼)『地球が存在する全時空圏宇宙では

人口の増加で数多くの文明を有した惑星が滅んでいる様ですが

本来絶滅等は回避させたいハズです』


礼司)『難しい話しは良く解らんが

人間以外の人類がいたとは驚きだ

まさに宇宙人だな』


神眼)『エッ!?そっちですか?

地球には未だ違う人類が生存していますよ

最近では動画配信者が

異人類の乳幼児を攫ってしまい

関係者全員がとある機関に

家族を含め消されたばかりです

此れにも地球神様が心を痛めた様です』


礼司)『なにそれ?

そんな人類が存在し

まさか誘拐までしてしまうとは』


神眼)『簡単に云えば

本来生物は宇宙由来ですから

進化に極端な違いは無いのです

特に知能の高い生物は多少は似通ってしまう様なのです

そんな希少な人類を拐うのは

此方の貴族以下の下卑た人類です

そりゃ地球神様もキレます』


礼司)『すっすみません

代わり謝ります ゴメンなさい………………

然し良く調べたな

まさか地球神様と仲良くなったとか?

地球にも未だ未だ知られてない事が

たくさん有るんだな

分かったよ

今回の地球神様の依頼を受けるよ』


神眼)『承知致しました

依頼料はスーパー等のショッピングサイトの様ですよ』


礼司)『それは有難い!

マルル達に色々と食べさせてあげたいからな』


此の世界に持ち込めた物は

車に積んで有った物だけなので

多種類購入したつもりでも

どうしても種類が偏ってしまう

成功さえすれば有難いクエストだ




__________

次回は二話投稿になりますが

索引ページです

多少のネタバレも含んでます

恐れいりますが

間違った箇所等が御座いましたら

ご連絡下さい

毎日夕方以後に修正致します

それでは宜しくお願い致しますm(_ _)m

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